本社人事制度をインドに当てはめる⑨

労務

 こんにちは。Gurgaon事務所の仁井いずみ(ニイ)です。今回は賃金制度について触れていきます。

 前回までインドに導入すべき人事制度について書かせていただきました。今回はおまけとして昇格について触れたいと思います。

 現在のインドでは毎年の昇給は当たり前、昇格も2,3年ごとにあるものだと思われています。インドはまだ売り手市場であるため、この現状を踏まえた人事制度や教育が必要であるといえます。昇給は前回までのブログの通りです。昇格についてインドで一般的に行われているルールは、昇格年数を決めることです。マネージャー以下までは2,3年、マネージャー以上は5年ごとと社内的に決めており、基本的にはその年数が経つと昇格します。

 インド人の仕事に対する考え方は、高い給与を求めるだけでなく自分のステイタスも大事だとされています。マネージャークラスになると給与額も高額となるため、昇給を抑えて昇格でモチベーションアップさせるという意味もあります。

 しかしながらポジションを与えるからには相応の役割を全うしてもらう必要があります。そのためには、各ポジションの役割を明確にすることと正しい評価を行い昇格に値するかを確認することが重要になります。役割は職務分掌で明確にすることが可能です。評価については、例えば評価結果がSABCとある場合、S評価を3年連続とった場合は昇格に値する、などルールを定めます。

 何年おきに昇格するというルールと評価結果によるルールを併用するのが良いと考えます。並行して職務分掌をベースにした教育を実施すると良いでしょう。例えばMBOレビュー時や評価フィードバック面談の際に、何年までに次のポジションにいくためには今期(もしくは来期)中に、この目標を達成しよう、など社員の中期的キャリアアップと結びつけると効果的だと思います。

以上

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