目標管理シートを教育ツールとして使用し,まめにレビュー面談を実施する
インドでは目標設定と達成手段を決めた後でも、それを忘れ、達成できない理由を外的要因にする傾向があります。そこで、レビュー面談は少なくとも4半期に一度は必要であると考えます。レビュー面談を通して、会社基準や達成すべき目標、達成方法の再構築を一緒に考えて、インド人社員の成長につながるようにサポートします。
多くの日系企業が本社の慣習に併せて、半期に一度のレビュー面談としていますが、インドでの目標管理制度は形式に囚われない、ツールとしての活用が非常に重要です。まずは管理者に限定して徹底的に実施してみるのも良いと思います。
<レビュー面談/フィードバック面談の目的>
目標管理制度や人事評価制度は会社の設定する「目標」や「理想の社員像」に対しての達成度を測るにすぎません。「目標」や「理想の社員像」へ社員を近づけるために実施されるのが、目標管理制度の期中レビューであるレビュー面談であり、人事評価後のフィードバック面談となります。つまり教育機能を持つレビュー面談やフィードバック面談なしに目標管理制度・人事評価制度は効果を発揮しないといえます。これらの面談は社員に自分が全うすべき役割について気づきを与えるため、頻繁に実施することで意義のある制度になります。面談では次のことを伝えると効果があります。
・会社のビジョンや目標
・ビジョン達成のために社員に達成してほしい目標
・理想の社員像をベースに、社員が次の役職に上がるために取るべき行動
面談では、根本となる社員の考え方に着目します。会社の方向性に合った正しい考え方を持ち、それが良い行動を生み、そこから発生した良い結果の集合体が会社の実績へとつながります。面談を通して、社員と企業との間で価値共有ができるようになり、結果として組織力の向上を図ることができます。