目標管理制度運用上のポイント②

労務

皆様 こんにちは

インドムンバイ駐在員の谷川です。

 

早速ですが、先週は目標管理制度を実施したときに散見される問題点や注意点を確認しました。

それは例えば、下記の点でしたね。

 

1、 目標内容が明確でない

2、 指標が明確でない

3、 アクションプランが明確でない

4、 責任分担が明確でない

 

今週は先週に続き、具体的な解決策をステップ毎に見ていきましょう。

一般的な目標管理制度構築のステップは下記の通りです。

 

Step1:バランススコアカード(BSC)の視点で会社目標を網羅する

Step2:各目標に対して達成度を測る指標を設ける(KPIの設定)

Step3:指標に対して今期の目標数字を決定する

Step4:決定した目標/KPI/目標数字を担当部署へ振り分ける

Step5:各部署でさらにKPIをブレークダウンできるかどうか確認しKPIを追加する

Step6:各部署のアクションプランを決定する

Step7:アクションブランの責任分担を決定する

Step8:定期的(毎月/四半期/半期など)にアクションプランをレビューする

 

<Step1:バランススコアカード(BSC)の視点で会社目標を網羅する>

バランススコアカード(BSC)とは戦略経営のためのマネジメントシステムで、財務評価だけではなく顧客や人材など非財務評価を加えて多角的な指標から会社業績を評価する指標です。

つまりBSCの活用により会社ビジョンや目標達成のために会社としてすべきことを可視化することができます。

多くの企業は翌期の予算を組み立てる際に会社目標とブレークダウンされた目標(=部署目標)を作成されていますので、BCSの視点から目標の抜け漏れを行うと良いです。

 

<Step2:各目標に対して達成度を測る指標を設ける(KPIの設定)>&

<Step3:指標に対して今期の目標数字を決定する>

Step1で決定した目標に対して、達成度を測るための指標を設定し、今期の数値目標を設定します。

 

<Step4:決定した目標/KPI/目標数字を担当部署へ振り分ける>&

<Step5:各部署でさらにKPIをブレークダウンできるかどうか確認しKPIを追加する>

 

Step2、3で決定したKPIと目標数字は会社としてのものであるため、それらを関連部署へ振り分けます。

各部署では与えられた目標を達成するためにStep3以外に考えられるKPIを設定します。

 

例えば販売増の場合、会社目標では販売数前年比のみを指標としていても、営業部では見積件数や新規訪問件数も指標として考えられます。

各部署で補足すべきKPIと目標数値が決定した後に各社員へそれらを振り分けることになります。

上述の通り、ここまではマネジメントが決定すべきポイントとなります。

 

 

<Step6:各部署のアクションプランを決定する>

アクションプランを決定する際には下記のポイントに従うことが重要です。

・すぐに実行できる具体的な行動である

・実行可能な行動である

・実行頻度、実行量を明確にする

・これまでの行動より改善された行動もしくは革新的行動

 

<Step7:アクションブランの責任分担を決定する>

RACIと呼ばれるフレームワークを活用しても良いでしょう。

・Responsible(実行責任者)

実際の作業を行う役割。複数存在することもある(チームで作業する場合)。

・Accountable(説明責任者)

作業の完了を承認し、全体に責任を負う役割。A は常に1つとすべきである。

・Consulted(協業先)

作業遂行に必要な情報や能力をもっている役割。双方向のやりとり(通常、R と C の間)がある。

・Informed(報告先)

進捗と成果について報告を受ける役割。一方向のやりとり(通常、R から I へ)がある。

 

 

今週は以上となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

東京コンサルティングファーム

谷川 千裕

 

 

 

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