こんにちは
東京コンサルティングファーム
インド・デリーオフィスの若杉大勝です。
今回は、インドに来られる日本人駐在員の給与体系についてのQ&Aを1つご紹介します。
Q:日本人駐在員がインドで受け取る給与に関して、インド人のマネジャーの給与額を考慮して決める必要があるのか。
また、給与額を決める上で条件等はあるのか。
A:まず、皆さんもご存知かと思いますが、日本人駐在員の方のビザはEmployment Visaになります。
このVisaの取得条件として最低でも年間25,000 USD以上は受け取らないといけないというものがあります。
また、給与体系に関して、日本側及び、インド側の両方の税務署の視点からも考える必要があります。
インド側の視点で考えると、本来であれば従業員が働かれている法人が給与を負担するべきであるという考え方ができます。
そのため、これまで日本で負担していた給与をインド負担に変更したいと相談されるケースも稀にあります。
ただし、給与負担割合を変更する場合は、税務リスクを考慮して慎重に進める必要があり、仮に、日本人駐在員の給与の全額を急にインド側で負担するとなるとインド法人にとっては費用が増える為、利益が減少してしまいます。
そうなると、インド側の税務署より指摘が入ってしまう可能性があります。(納める税額が減少するため)
そのため、仮に給与体系を見直す場合は、インド税務署からの指摘のリスクを軽減する為に駐在員が変更になるタイミングで給与体系を変更する方法もあります。
一方で、日本側の視点に立って考えてみるとインド駐在員の給与を日本で負担することには寄付金認定のリスクがあります。
日本側の税務署としては、本来、インド駐在員の給与はインド現地法人で負担すべきであるため、日本側で負担しているのであれば、それはインド法人への寄付金(※損金不算入)という形で解釈するためです。
このリスク回避の為に、日本側給与を最終的にインド法人に請求することで、寄付金認定のリスクを回避するケースもあります。
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東京コンサルティングファーム・デリー拠点
若杉大勝
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