こんにちは、インド大好き、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。今週はインド最大の祭典、「ディワリ」について触れたいと思います。
Q ディワリってどんなお祭りですか?会社においては、どの様な関係ありますか?
A ディワリ(Diwali)は、ヒンドゥー教の新年を祝うお祭りです。毎年10月末から11月初めのインド暦の第七番目の月の初めの日とされており、祝日は1日ですが、約5日間に渡り一年の幸福を祈りお祝いします。よって企業によりその期間の数日間を祝日扱いにするケースが多く、2015年は、先週の11月10日以降がディワリの期間となっていました。先週までお休みを取り、まさに本日から通常業務の企業が殆どではないでしょうか。
10月末頃から既に街はイルミネーションで飾られ、まるで日本のクリスマスの様です。ディワリの期間に買い物をすると縁起が良いとされており、洋服や靴を新調したり、家を大掃除して飾りつけたりと、どこの家庭も準備に大忙しです。同時に街には至る所にディワリセールと商品を買い求める人で溢れます。
その分経済効果も大きく、各業界でディワリ商戦に余念がありません。昨年2014年はAMAZON INDIAでは期間中継続的に50%前後のディスカウント品を目玉に並べセールスキャンペーンを実施し、携帯業界ではディワリにあわせApple社がiPhone 6とiPhone 6 Plusを、サムスンも同じ日にGalaxy Note 4の発売を発表する等、激しい攻防が行われました。
自動車や家電業界にとっても同様にかき入れ時となりますが、自動車業界は残念ながら、昨年2014年はディワリの販売不振が原因となり、インド国内の自動車工場や販売店で大量の在庫が発生し、各社とも工場の一時停止や減産等に追い込まれました。この様にディワリの動向が景気に大きく左右します。さて今年のディワリ商戦の結果はどうだったでしょうか。
企業に主に関係する点としては、前述の様にディワリ期間は祝日の場合が多く、又個人的に休みを取って長期で田舎へ帰る社員も多いため該当月は前倒しの業務コントロールが必要です。又ディワリの当日か前日、若しくは同月にボーナスを支給する企業が一般的です。
ディワリ期間営業されている場合、昼間は普通に仕事をして夜になるとお祭りが始まりますので、出勤していても社員はなんとなくソワソワしています。お祭りは、 まずロウソク(陶器にギー(動物性油脂)を入れ、綿をよって芯にしたもの)に火を灯し、家や企業の内外に置き、神様にお祈り(プージャ)を捧げます。 このロウソクが別名「光のフェスティバル」とも呼ばれる所以です。会社内でプージャを行うところも多く、同時に従業員に対し甘いお菓子等、プレゼントを渡すのも一般的です。
家庭であればその後は花火をしたり、同様に甘いお菓子を食べたり、日本のお正月の様にお小遣いをもらえるので、子供達にとっても大イベントです。
この様にとにかくインド人にとっては多々ある祝祭の中でも最大のイベントとなりますので、企業としては①ディワリ商戦に対するマーケティング戦略、②従業員に対し会社へのコミットメントを高める工夫、③前倒しの業務マネジメントコントロール、等が重要となります。
さてそんなディワリですが、日本でも体験する事ができます。今年は10月17日(土)
・18日(日)に、横浜市の山下公園にて、「ディワリ・イン・ヨコハマ2015 http://diwaliyokohama.org/ 」が開催されました。毎年20万人を越える人が参加するイベントで、インドの歌・ダンス・グルメ等、様々な催しと共にインド文化を紹介しています。
インドも日本も、企業も従業員も、一緒になってディワリをお祝いし、日印の文化交流にも努めていきましょう。
東京コンサルティングファーム
インド・バンガロール支店
マネージャー
岩城 有香
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