Tokyo Consulting Firm Private Limited
デリー駐在員
中村 匠吾(なかむら しょうご)
TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com
皆さん、こんにちは。
今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。
では早速・・・
Q:
当社のインド子会社で減資を考えていますが、具体的にどのような手順になるのでしょうか。
A:
まず、減資手続はNCLT(National Company Law Tribunal)の管轄となります。
NCLTとは日本語訳すると「会社法審判所」といったところで、2016年6月1日に設立された機関です。
会社法委員会、高等裁判所、産業金融再生委員会などが扱ってきた案件を引き継ぎました。
主に会社の合併、清算、破産などの案件を扱います。
減資手続に関しては、従来は高等裁判所の管轄でしたが、2016年12月以降、管轄権がNCLTへと移管されました。
具体的な手続きについては下記の通りです。
①附属定款(AOA)に減資が行える旨の記載があるか確認
②取締役会での承認
取締役会を招集し、過半数以上の決議を持って減資の承認を行います。
その際に、同内容を議論するために臨時株主総会を招集する旨も決議します。
③臨時株主総会開催
臨時株主総会を開催し、出席者の4分の3以上の承認をとりつけます。
④NCLTから認可を得る。
※債権者より減資の合意がなされているか、債権の支払いが履行、あるいは担保されているか等が
確認されます。
⑤NCLTから関係当局への通達
中央政府や会社登記局、債権者へ通達を出し、減資に対して異議がないか確認します。
⑥NCLTからの減資に関する確認の公告
NCLTが規定する所定の方法にて、減資をする旨を公告します。
⑦会社登記局への届け出
NCLTが発行する減資証明書と、承認を受けた旨を記載した議事録を確認書受領後30日以内に会社登記局に届け出する必要があります。
なお、当然のことながら債権者は資本減少について異議を唱える事が出来ます。
債権者が同意しない場合、NCLTは減資許可を出さないので、債権者が多い場合には注意が必要です。
本日は以上です。
東京コンサルティングファーム
中村 匠吾
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