インドの2019年度の予算案と発表された政策!!

税務

 

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東京コンサルティングファーム
インド・デリーオフィスの若杉です。

 

今年の2月に2019年度の政府暫定予算案が発表されました。

今年5月までに行われる下院総選挙で新政権が発足する可能性があるため、現時点では暫定とされています。

下院総選挙を控え、インド政府は有権者(特に有権者数が多い農家や中低所得者層)からの支持拡大を意識した政策を盛り込みました。

 

一方、財政⾚字の国内総⽣産に対する⽐率は2018年度の3.3%から3.4%へ引き上げられ、2019年度も3.4%と横ばいと、当初よりも⾚字がやや拡大する計画です。ただし、2020年度は3.0%とする目標が堅持され、財政健全化の方向性が維持されました。

 

発表された政策の例は、

・政府は、所有する農地面積が小規模の農家に対し、年間6千ルピーの収入補助を行う。
・現在年間所得が25万ルピー以下の人は所得税率0%で、個人所得税は免除されているが、この個人所得税免除対象となる基準所得を50万ルピーまで引き上げる
・低所得者層が多い非組織部門(従業員10人未満の小規模企業等)の就業者に対して公的年金制度を導入する。

 

また、予算案発表後のインド株式市場は個人消費の拡大が期待されています。

2月1日のインド株式市場は、予算案の発表を受けて、農家が受け取る収入補助や中所得者層の所得税負担の軽減などから可処分所得が増える⾒込みとなり、消費拡大への期待が膨らみました。日用品や⼆輪⾞メーカー等を中心とした銘柄の株価が上昇し、インドの主要株式指数であるS&P/BSE SENSEXインド指数は前日⽐0.6%上昇しました。

インド株式市場は年明け以降、原油市況の上昇を背景としたインフレ加速への懸念や、大⼿⾃動⾞メーカーの決算不振などを背景に、上値の重い展開が続いていました。今年5 月までに⾏われる下院総選挙に向けて、今回の予算案で発表された政策をはじめとしたさまざまな景気浮揚策が打ち出される可能性があり、株価上昇の支援材料となることが期待されます。

 

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Tokyo Consulting Firm Private Limited
東京コンサルティングファーム・デリー拠点
若杉大勝

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