インドでビジネスマナー講座その9

皆さんこんにちは。グルガオンオフィスの中道です。
前回のビジネスマナーは清掃意識についてお話ししました。今回は仕事の段取り力についてお伝えします。

インド人と仕事をしていて日々思うこと、それは「要領が悪い」ということです。これはインド人だけとは限らないですし、もちろん頭のいいインド人も沢山います。

しかしながら私の考察では「要領が悪い」インド人と当たる確率は比較的高いと感じるのです。それは学歴の問題ではありません。それは段取り力の欠如によるものと考えています。

前回の清掃の重要性は松下幸之助の話を例に取り上げましたが、思えば、小学校の頃は掃除の時間があり、教室内の机をうまく移動させながら床を拭いたりしました。給食当番も給食を運び適切に分配し、時間内に給食を準備し食べ終えるところまで、きっちり時間管理がなされていたものです。また楽しい放課後を迎える前にも掃除があり、先生に叱られないレベルの掃除をなるべく早く終えるように子供ながらに考えたものです。義務教育の中に時間を守ることの大切さを嫌という程教えられ、子供ながらに時間に追われていたいように感じます。委員会、部活、バイト様々な場面でビジネスの基礎は身についていたのかもしれません。

インドの教育の詳細は不明ですが、当社にほうきを持ったことがないスタッフがいるように学校で掃除をする機会がない人がほとんどでしょう。逆に教育を受けていない製造メーカーのワーカーの場合も同じです。皆日常の中で段取りや合理性を求められずに育ってきたのかもしれません。

私は仕事の段取り力は改善の第一歩と考えています。そしてそれはトレーニングでしか身につかないと考えています。トレーニングの原則は下記の通りです。

①毎日巡ってくる単純なことをトレーニングにする
②それに時間目標と度合い(質)を決め要求する
③すぐにチェックを行い、フィードバックする
④不十分だった場合はやり直させる。

どうでしょう。子供のしつけのようですが、これはとても効果があると考えます。毎日の掃除や宿題は教師や母に上記のように管理されていませんでしたか?私の場合は子供の頃に公文に通っていた時同じ思いをしていました。おそらく公文は今もその方法で世界に展開していますが、基本的に100点がとれるまで、前に進めないし、私の教室では100点になるまで帰してくれませんでした。

自分が正しいと思っていても評価者がいる時は、その人の求めるレベルになるまでやり直しである。厳しいようですが、製品が返品やクレームになるのも同じことです。日本人は他人の目を気にするとよくいわれますが、そのくらい人からの評価が大切な意識を持っているともいえるでしょう。それが良い点でもあり悪い点でもあります。インド人には良い意味で相手の求めるレベルや時間の意識を持ってもらうことが必要です。自分の仕事を楽にするために考えることはおそらく普段から行っています。ただ、組織のこと、チームのこと、顧客のこと、自分以外の存在を意識しての意思決定や改善ができるかがとても大切です。

もちろん最初は日本人駐在員の求めるレベルや時間という形で管理が必要かもしれませんが、次第にインド人マネージャーが理解していくことができれば、日本人駐在員の負担は減り、もっと広い視野で組織を見ることができるでしょう。そして最終的に従業員全員で顧客へ目線を向けることができるようになることが理想です。

↓クリックにご協力お願い致します↓

人気ブログランキングへ

関連記事

ページ上部へ戻る