金融資産の譲渡

会計

皆様、こんにちは。カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。

今週は金融資産の譲渡についてご説明させていただきたいと思います。

 

早期に現金を手に入れるために、売上債権を譲渡する場合がありますが、このような場合、下記いずれかの要件を満たす際に、金融資産の認識を中止します。

 

  1. 金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡した場合
  2. 金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を保有したままであるが、キャッシュ・フローを支払う義務を引き受けた場合

 

2の場合は、次の3要件を満たす必要があります。

(a)  原資産からの回収以外に最終受取人に対して支払義務がないこと

(b)  契約等により、原資産の売却や担保差入が禁止されていること

(c)   最終受取人に代わり回収したキャッシュ・フローを遅滞なく送金する義務があること

 

<リスクと経済価値の評価>

上記要件を満たした場合、所有にかかるリスクと経済価値をどの程度保持しているかを評価する必要があります。

(ア) ほとんどすべてを移転している場合⇒当該金融資産の認識を中止し、譲渡において生じた義務権利を資産・負債として認識する

(イ) ほとんどすべてを保持している場合⇒当該金融資産の認識を継続する

(ウ) どちらでもない場合⇒支配の判断を行う

 

<支配の判断>

支配を保持していない場合⇒当該金融資産の認識を中止し、譲渡において生じた義務権利を資産・負債として認識する

支配を保持している場合⇒当該金融資産の認識を継続する

 

 

今週は以上です。

会計処理で不明点等ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

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