皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームベトナムの進藤です。
本日はベトナムの工業団地ついて書きたいと思います。
目次
■ベトナムの工業団地の現状
工業団地とは、工業用の工場をバランスよく配置するために分譲された土地のことをいいます。団地内は、道路、排水路、洪水防止システム、電気、水道、電話といったインフラが整備されています。また、工業用のエリアのほかに、中央廃水処理施設などの公共施設、場所によっては、郵便局、銀行、ショッピングセンター、ガソリンスタンド、労働者の宿舎も整っています。
ベトナムでは、ハノイ周辺の北部、ホーチミン周辺の南部に工業団地が集中しており、製造業が海外に進出する際、まずは工業団地に入居するのが一般的です。現在ベトナムには300弱ほどの工業団地が林立しており、日系の工業団地も数多くあります。日系の工業団地はローカルの工業団地と比較すると、不動産賃借料等のコストは高いですが、インフラ設備・サービスの面ではかなり充実しています。特に日本人スタッフが窓口となって、会社設立から各種申請、工場操業までをサポートしてくれるので、初めて海外進出をする企業に人気があります。また、工業団地の中には、団地内の日本企業による日本人会を作り、従業員の賃金・待遇といった情報を共有しているところもあります。ベトナムでは一時期、従業員によるストライキが頻発していましたが、団地内での情報の共有は、ストライキを未然に防ぐことにも役立っています。
■主な日系工業団地
工業団地選びの成功の秘訣は、ロケーション、インフラ設備・サービス、コストがポイントとなります。ロケーションに関しては、部品の搬入、道路の広さ、交通状況などに加え、特に輸出入の多い企業は港や空港までの距離を考慮する必要があります。物流面のインフラが十分とはいえないため、通関や交通渋滞などで想定以上に物流に時間がかかることがあります。また、ベトナム人は、自宅から勤務先への通勤時間を重視する傾向があります。従業員採用が売り手市場であり、特に管理者クラスの不足が深刻な労働市場では、進出予定地域の通勤圏の労働供給力を把握しておく必要があります。北部の日系工業団地には、住友商事による工業団地や野村ハイフォン工業団地など、以下の 5 団地が存在します。この中には、これまで南部で展開していたベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)も含まれ、ハノイ近郊の新規工業団地が多いです。
インフラ設備については、電力供給、上下水、工業用水、通信設備、居住用の団地の有無などが重要になります。サービス面においては、日本語対応が可能か、会社設立、工場建設に対してサポートが充実しているかどうかが決め手になります。日系工業団地は、インフラ設備・サービス面でかなり充実していることもあり、入居契約率が高くほぼ満室です。
一方、ベトナム資本の工業団地は不動産賃貸料が安いのが魅力ですが、インフラ設備・サービスの面において、日系工業団地と同様のサポートを受けるのは難しいのが現状です。
コスト面においては、工業団地への投資は決して安くないことを覚えておく必要があります。工業団地への投資は、賃貸料が発生するのはもちろんのこと、日本から製造設備を持ち込む必要があるため、費用における減価償却費の比率が相対的に高くなります。それを低賃金でカバーできなければ、採算が合いません。最近は低コストで入居できるレンタル工場もあり、初期投資を抑えたい中小企業から注目されています。採算を合わせるためには低コスト運営と慎重な事業計画を作成する必要があります。
工業団地の選定は、業績に直接影響しますので、以上のことを鑑みて慎重に意思決定をする必要があります。
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