傷病休暇について②

皆さん、こんにちは。

 

東京コンサルティングファームトルコの三浦優美です。

 

今回は傷病休暇についてお伝え致します。

 

従業員の方が傷病休暇を取得する為には、従業員の方が医師の診断書を用意してから傷病休暇の申請を会社に行い、会社側がSGKへ傷病手当の申請をオンライン上で行います。

この手続きにより、傷病休暇が始まった3日目からSGKによる傷病手当(グロス日給の1/2~2/3相当額)が従業員の方個人の銀行口座に振り込まれます。

 

トルコの労働法(5510号18条)では企業側が傷病手当を従業員の方に支払う義務はない為、傷病休暇が始まってから最初の2日間(SGKからの手当てが出ない期間)について

従業員の方に傷病手当を支払うか否かは企業側の判断となります。

しかしながら、トルコでは傷病休暇が始まってから最初の2日間について、企業側が従業員の方に傷病手当を支払うことが一般的となっております。

尚、傷病手当の金額は、企業側の裁量により決定できます。

 

また、傷病休暇の取得期間については法的な制限がありません。ですので、医師の診断書がある限りどれだけ長期になろうとも傷病休暇は取得可能です。

その間、SGKより傷病手当が支払われ続けます。ただし、トルコの労働法では勤続期間に比例して傷病休暇に係る退職通知期間が決められており、

当該通知期間を超えた時点で傷病休暇中の従業員の方に対し、企業側は従業員の方の同意を得ずに労働契約の解除を一方的に行うことが法的に可能となります。

 

【傷病休暇に係る退職通知期間】
   勤続日数6週間未満:8週間
   勤続日数6週間以上~72週間(1.5年)未満:10週間
   勤続日数72週間以上~144週間(3年)未満:12週間
   勤続日数144週間以上~:14週間

労働法25条より、[労働法17条で定められている退職通知期間+病気やケガによる6週間]が傷病休暇に係る解雇通知期間となります。

 

[参照]

トルコ労働法4857号(トルコ語):Madde 17参照

トルコ労働法4857号(英語):Article 17参照

 

今週は以上となります。

 

弊社ではトルコへの進出、トルコビジネスに関連した各種アドバイザリー等に加え、社内で人が育つ仕組みづくりを実現する為、

社員研修や人事評価制度を通して企業様のご支援をさせていただいております。

 

上記以外にもご不明な点がございましたら、是非お気軽にお問い合わせいただければと存じます。

 

微力ながら皆様の一助となれば幸甚に御座います。

 

東京コンサルティングファームトルコ

三浦 優美


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トルコ支社 三浦 優美

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