フィリピンにおける仮想通貨

東京コンサルティングファームフィリピン・セブ支店長の日比野です。今回はフィリピンにおける仮想通貨の動向についてです。

 

世界的にビットコインを始めとする仮想通貨に大きな関心が高まっています。そんな中、フィリピン中央銀行(BSP)のエスペニラ総裁は、2017年10月24日に行われた第12回フィリピンフォーラムにおけるパネルディスカッションにおいて、フィリピンにおいても仮想通貨(cryptocurrencies)が使用されるものの、中央銀行によって完全な規制が不可能であるため、対応には慎重になる必要があることを示唆しました。

 

エスペニラ氏は中銀に登録された仮想通貨(Virtual currencies)の運営会社または取引所に対して、仮想通貨、とりわけビットコインによる送金サービスを許可する回覧も出しています。彼は、仮想通貨は送金サービスを円滑に行うために有用ですが、ロンダリングや不正な資金提供等の用途に利用されないことに留意しなければならないと発言しています。さらに、いずれにせよ仮想通貨を禁止することは非常に困難であり、中銀としては仮想通貨の動向に携わり、産業は中銀の対応について同意すべきだと伝えています。

 

 

フィリピン政府の特徴として、新しい技術や規制緩和等には慎重な対応を示すことが多い傾向にありますが、仮想通貨(cryptocurrencies)については近年の世界的な注目の高まりを受け、以前までの規制と禁止のスタンスから、条件付きで開放する流れに転じています。世界中でもまだ法整備が追い付いていない中、OFW等で世界的に送金インパクトのあるフィリピンでも、他国に劣らず先進的な動きが期待されます。

 

それでは今週も宜しくお願いいたします。

 

株式会社東京コンサルティングファーム

フィリピン支社 セブ支店 日比野和樹

 

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