フィリピンでの清算手続き

法務

こんにちは、フィリピン駐在員の大橋です。

今週のブログは、フィリピンでの清算手続きについてお話しをしたいと思います。

フィリピン子会社においては、定款上に会社の存続期間が定められています。会社清算する際は、取締役会・株主総会での承認を経て、この存続期間を清算日まで短縮することで清算手続きが開始するのが一般的となっております。

また、清算は、SEC(証券取引委員会)での会社登記の抹消をもって完了し、清算日から手続き完了までは、LGU(地方政府)やSSS・PHIC・HDMF(社会保障機関)への解約に約1ヵ月、BIR(内国歳入庁)でのタックスクリアランスの取得に約1年~2年、SECで登記抹消に約2ヵ月と合計3年ほどかかります。

SECへの申請には、BIRでの税務調査が行なわれ、未納税額がないことの証明書であるタックスクリアランスの提出が義務付けされております。

現状は、このBIRでの税務調査期間がとても長いことが、清算手続きの長期化の原因と言えます。

また、当該税務調査が完了するまでは、納税額がゼロであっても月次・四半期での申告義務があるためご注意ください。

合わせて税務調査における過年度の証憑類も保管も必要となります。

最後に、昨年9月より弊社フィリピン本の第2版が、出版されました。

上記のようなフィリピンへの進出実務を最新の情報にアップデートすると共に、弊社フィリピン拠点における6年間のコンサルティング実務の経験を盛り込んでまとめ直したものとなります。

中でも本著はフィリピンの基本的な投資環境から、設立、法務、税務、会計、労務、M&Aに至るまでフィリピンでのビジネス展開に必須な情報を網羅的に収録していますので、

是非、本屋又は弊社宛にお問合せ頂き、手に取っていただけますと幸いです。

今週もどうぞよろしくお願い致します。

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