輸入ライセンス・輸出ライセンスの取得について

税務

いつもお世話になっております。

東京コンサルティングファーム ミャンマー拠点の西野由花です。

 

ミャンマーで輸出入業者登録をし、無事に登録が完了した後には輸出入を希望する品目がネガティブリストに含まれているかどうかを確認し、ネガティブリストに含まれている場合には輸入ライセンス、もしくは輸出ライセンスの取得が必要となります。

今回は輸出ライセンス、輸入ライセンスを取得する際に必要な事項や注意点についてお伝えいたします。

 

輸出ライセンス、輸入ライセンスの申請窓口は商業省(ネピドーもしくはヤンゴン支局)になります。MICの認可を受けている企業はMICで取得が可能です。

 

必要書類は以下の通りです。

・申請書(会社のレターヘッド付き)

・申請書(収入印紙600チャット分が貼られているもの)

・プロフォーマ・インボイス

・各省庁からの推薦状

 

有効期限は原則として3か月となっており、オンラインでの申請手続きが可能になります。手続きにかかる料金は2,500チャットです。

 

輸出禁止品目・輸入禁止品目について

 

民間輸出が禁止されている品目は以下の6品目です。

ダイヤモンド、石油、象牙、牛および水牛や希少動物、武器・弾薬、骨董品、チーク材を含む木材の丸太

一方、輸入が禁止されているのは下記の通りです。

リキュール類、ビール、タバコ、偽造貨幣、風俗を害する書類、商標権侵害製品、その他現行法で制限されている品目など

なお、すべての食品の輸入は、保健省保健局食品・医薬品管理部(Food & Drug Administration:FDA)から許可を得なければなりません。また加工食品は以下の4種類の書類を申請して衛生証明書を取得して下さい。証明書の費用は一品目あたり30USドルです。

 

 

2021年1月現在、輸出ライセンスが必要な品目は3,345品目となっています。

一方で輸入ライセンスが必要な品目は4,613品目となっています。

 

なお、これまでミャンマーでは輸入禁止・輸出禁止とされている品目以外でも実務上ライセンスを取得できない。というような物品もありました。

その筆頭ともいえるのがアルコール類です。

このアルコール類の輸入については2020年の5月に規制の緩和が発表されました。

 

アルコールを輸入する場合、輸出入業者として登録してあり、FDAの許可を取得した企業のうち、

 

・外国酒類卸販売ライセンス(FL-11)を持つ役員の在籍

(配合や添加などをする場合は別途FL-4、FL-5のライセンスが必要)

・酒造メーカーの各ブランド(品種別)の独占販売権(Exclusive Distributorship, Exclusive Dealership)を所持していること

・県の一般行政局(GAD)が認可した販売営業所、または保管倉庫を所持していること

 

などの各条件を満たせば輸入が可能となるとのことです。

このように、規制が緩和されることがある一方で、

上述の通りネガティブリストに記載がない場合であっても実質ライセンスの取得が困難なものもありますので、新しい品目の輸入を検討する際は事前に都度確認をすることをお勧めします。

 

いかがでしょうか。

弊社では設立前の市場調査や事業計画策定から設立、設立後の会計税務への対応の他にも、

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Tokyo Consulting Firm Co., Ltd (ミャンマー)・ヤンゴン駐在員
西野由花(Nishino Yuka)

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