現地法人の自主清算(撤退) 

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Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited

バンガロール支店 マネージャー

岩城 有香 (いわき ゆか)

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こんにちは、インド大好き、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。

 

日頃お客様から寄せられる質問等につきまして、Q&A方式で回答させていただいております。

今週は、会社の清算に関するご質問です。

 

Q1: インドの会社(現地法人)を閉鎖を行う場合、どの様な手続きが必要なのでしょうか。

  (注:駐在員事務所・支店・プロジェクトオフィスの場合は、以下の通りではありません)

 

A1: 現地法人の清算手続き方法は大きく分けて以下の3つです。

 

①     自主清算

a)       株主主導型の自主清算 

b) 債権者主導型の自主清算

②     裁判所による清算

③     裁判所監督下での自主清算

 

 

いずれの方法が該当するかは会社の状況次第ですが、一般的には①a)の株主主導の自主清算手続きが採用されます。ただし、会社に負債がある場合、つまり支払い能力が無いと判断される場合は①b)の債権者主導型の自主清算となります。

②③は会社には清算の意思がないにも関わらず、裁判所から強制的に清算を求められるケースです。 

 

自主清算を開始するには『株主総会』による決議が必要です。

株主総会普通決議(AGM)による手続きの開始は、附属定款に定めた要件(会社の継続期間の満了・解散事由に抵触)に該当する場合のみとなりますので、通常は株主総会特別決議(EGM)を行います。

又、従業員に対してはこの清算日が解雇日となりますので、事前に社員への告知・話し合い・雇用契約の変更と同意を受け入れておく必要があります。雇用期間が満了していない従業員は、不当解雇として会社に対し損害賠償請求を行う事ができます。

 

いずれの方法にしても、清算手続きの開始から完了(会社登記局からの閉鎖完了通知の受領)までには、通常1-2年、又はそれ以上の期間が必要です。時間がかかる要因としては、以下の3つが想定されます。

 

①     最終/過去の税務申告に対する各当局への対応

②     従業員の解雇

③     裁判所への対応

 

特に①については、清算の意思を示した後に、清算日までの最後の納税手続き及び、過去年度に関する納税状況についての質問状が届く事が一般的です。未納税・納税額相違・必要提出資料の未提出等、修正と罰金を請求される場合もあり、想定以上に解決には時間とコストがかかります。

 

直近では非常に残念な事に、清算についてのお問合せが増えてきているように感じます。

しかし『備えあれば患いなし』、いざという時の備えを行った上で、引き続き事業拡大の為のお手伝いを当社としてもご提案させて頂きます。

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ

 

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