Indiaでの評価及び契約更新
すっかり春になってきたここIndiaでは、この時期になると多くの駐在員(MD)が悩まされるもの・・・・
評価と契約更新の時期がやってきます。
日本と違い、Job Descriptionがはっきりとし、それに基づいて業務を遂行していく(と言われている)Indiaでは
毎年4月に前年度の評価と、次年度の課題をLetterによって提示し、次年度の契約更新に臨みます。
この時期になると、多くの駐在員の方から『インド人をどのように評価したらいいのか?』
『評価結果をどう伝えたらいいのか?』など、お悩みの声を多く聞きます。
それもそのはず、日本の親会社では評価などの制度が整っていたので、それに基づいて評価をし
そしてfeedbackと人員配置は人事に任せておけば良かったものが、全て自己の責任下で
judgementしていかなくてはならないのです。
焦ってしまうその時に、必ず考えなくてはいけないPOINTはまず下記の通りだと思います。
①何を評価するのか??
②どう評価するのか??
③どのくらい評価をするのか??
大きくはこの3つです。
その中でも特に重要なのが、①何を評価するのか? だと思います。
これは、評価の基準がどこにあるのかを示します。
『何を評価するのか?』 は会社においての重要度を社員に示す、非常に重要な指標となります。
何をしたら優秀な人間で、何を欠いたら絶対にいけないのか、を再考し文章化する必要があります。
また、この評価の指標にはTOPの判断や思考が反映されたものである必要があります。
何を重要と考え、どんな人を『優秀な人と定義するのか?』をまずは考え構築することが求められます。
②どう評価するのか? これはどのような尺度を用いて図るのかというもので、
③どのくらい評価するのか? はどの程度分配をするのかを決定するものです。
これらは、①が決定することで、どのような方法を選択することが望ましいかで、決定が可能です。
給与の問題で頭を悩ませている方が多いですが、それは①が決定していないので
③の分配を決定することが出来ていないケースが非常に多いのが現状です。
まずは、『何を評価するのか』という、自分自身の中での“人財”の定義を明確化し
そこに向けて評価と教育とを結びつけていくことで、給与決定のための評価制度ではなく
会社が拡大・成長を遂げていくための「評価制度」としていくことが出来るはずです。
井上ゆかり