インド人事評価の時期①

労務

 こんにちは。Gurgaon事務所の仁井いずみ(ニイ)です。今年も人事評価の時期がやってまいりました。人事評価のポイントについてみていきます。

 人事考課を行う際には、社員の「何を」評価するのか、「どのように・誰が」評価を実施するのか、を決定するところからスタートします。その後評価者であるインド人マネージャーに理解させ、会社の伝道者になるよう教育します。以下具体的にみていきます。

 社員の「何を」評価するのか-評価の構成-
評価するポイントを評価基準としてまとめます。評価基準は会社が社員に求める人物像をベースに決定しますが、まずは求める人物像が持つ要素を確定します。要素の例としては「成果達成・能力発揮度合い・職務態度」がオーソドックスです。その他には「成果達成・計画・業務遂行・能力発揮・モラル」といった要素もあります。各要素の中に評価項目を定めていきます。※評価項目例を下記にまとめていますのでご参考ください。

 要素を定める理由は、ポジションに応じて公平に評価を行うためです。例えば評価結果を単純に計算した場合、上位クラスの社員は下位クラスの社員より実績を上げやすくなり、上位クラスの社員が良い評価を得やすいとなります。下位クラスの社員は実績よりもモラルある行動や業務遂行力を求められるため、以下のようなウェイトを定めます。
 【下位クラスの社員へのウェイト】
成果達成:5、計画:5、業務遂行:30、能力発揮:20、モラル:40

 評価は「どのように」「誰が」評価するのか-評価点数の定義・評価者-
インド人の場合、評価基準が自分の努力度合いであるため、評価点数が甘くなりがちです。評価点数の定義を明確に伝える必要があります。
例えば5点から1点の場合は以下のようになります。
5:自分のポジションより1つ上の仕事ができた。
4:自分ポジションで求められる以上の仕事ができた。
3:自分のポジションで求められる仕事をこなした。
2:自分のポジションで求められる以下の仕事しかできなかった。
1:自分のポジションより1つ下の仕事しかできなかった。

評価を開始する前に、各ポジションで求められる基準を明確に伝える必要があります。

【評価項目例】※一例です。
要素:Achievement
Contribution to client
Enlarging organization
MBO結果とリンク

要素:Ability
Education
Operating Ability
Improving Ability
Proposing Ability
Managing Ability

要素:Attitude
Job Attitude
Challenging Spirit
Team work
Responsibility
HORENSOU
Leadership

次回は評価者についてみていきます。

以上

 

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