こんにちは。Gurgaon事務所の仁井いずみ(ニイ)です。
今回はインド人社員の特徴を見ていきます。
インドではカースト制度の影響などにより分業制の考え方が根強く残っています。そのため指示待ち社員が多く、問題に対して自分で解決策を作るのではなく単に上司の指示を仰ぐといった課題があります。
それに関連して、直属の上司のいうことばかり聞くという現象も起きています。上司が会社に忠誠心を持っていれば良いのですが、そうではない場合もあります。「会社」ではなく「人」について仕事をしているということです。
本来あるべき会社と社員の関係とは、会社が理念を明確に示しビジョンを掲げ、社員はそれに向かって一丸となって邁進しているというものです。社員の視線の方向は会社のビジョンとなり、社員はビジョン達成のために自分の役割を全うしようとする姿勢を持つべきです。会社に反している上司に部下がついていく問題の根本には、会社運営の基本である「会社のビジョンに向かって邁進する」という社風が作られていないといえます。つまり会社のビジョンが明確に示せていないため、自分の役割の認識が薄く、社員の視線は直属の上司に向かざるを得ない状態になっているといえます。
同じような問題が起きないように次の2点につき普段から意識して実行しましょう。
①会社理念とビジョンの明確化および社員への浸透
②社員に自分の役割を認識させる教育
以下事例を交え具体的な方法についてみていきます。
①会社理念とビジョンの明確化および社員への浸透
会社の理念とビジョンは明確にされているでしょうか。またそれは社員をワクワクさせるようなものでしょうか。本社の掲げる中長期目標をインドに置き換えてイメージし、社員に熱く語ることが重要です。
同じことをインド人マネージャーができるよう、マネージャーとは強くコミットすることも必要です。
ある企業では毎朝の朝礼の中に、ビジネス書を使ったディスカッションを取り入れました。会社理念やビジョンを実現するためには顧客志向やリーダーシップを持つことの大切さを理解する必要があるからです。
ビジネス書のディスカッションを通して社員の心持が変わり、社員が会社理念やビジョン実現により積極的になり、新しい業務方針にもしっかりついてきているという実績を残しています。
②については次回みていきます。
以上