プネオフィスの今西です。
最近、プネオフィスでインドローカル企業へ日本企業とのM&Aやジョイントベンチャー、技術提携についてのご提案をしています。現地の会計士と提携し、インドローカル企業のソーシングを行うのです。インドローカル企業の方に直接お話しをお伺いすると、日本企業の技術に興味があるとか、日本企業が持っている販売チャンネルを使って自社製品を販売したいというニーズを良く聞きます。
日本企業のインド進出において、会社設立はあってもまだ日印間でのM&Aは盛り上がっていないように思います。おそらく、インド現地の優良企業の調査や調査してロングリストを作成することが出来ても、当該優良企業に対しての有効な売却打診が地理的にも文化的にも困難である事や、クロスボーダー案件はハイリスクであるという考え等があり、なかなか買収やジョイントベンチャーの組成に踏み切れないでいると思われます。
しかし、会社設立をしたとして実際に事業を始め、その事業からの売上が発生するまでにどれだけの時間がかかるかというと、一概には言えませんが、最低でも1年や2年は覚悟する必要があります。しかし、その1年や2年の間に大きく事業環境が変わり、当初の見通しを大幅に修正せざるを得なくなるリスクもあります。また、インドでのフィージビリティースタディーに要する時間も考慮しなければなりません。しかし、インドでのフィージビリティースタディーを完全に実施することは不可能に近いです。なぜなら、今年に調べた事が来年にはもう変わっている可能性があるからです。
M&Aの本質は「時間を買う」ことにあると私は思っています。もちろん、過度な期待を持ってM&Aを行ったり、最初から買収ありきでは困ります。しかし、インドのように目まぐるしく事業環境が変わる国の場合であれば、「時間を買う」というM&Aが進出手段として有用ではないでしょうか。会社設立とM&Aの選択肢を比較検討し、リスクを冷静に見極め、どちらが最適な進出方法かを検討したいものです。
会社設立はもちろん、M&Aのアドバイザリー業務も行います。このようなインド企業に興味がある、インド企業と合弁で事業を展開したい、インド企業のバイアウトを検討しておられれば、是非お声掛けください。
今西政文