皆さん、こんにちは。
チェンナイ駐在員の中村です。
今週、来週の2週に渡り、私がインド人部下を管理する上で気を付けていることを、彼らの習性や文化的背景と紐づけて書きたいと思います。本内容は私見の域を出ませんが、インド人のマネジメントを行う駐在員の方、本社からインド子会社の管理を行う国際事業部、経営統括部の方の何かしらの参考になれば幸いです。
ちなみに、弊社スタッフは全員ホワイトカラーワーカーで、社員の給与水準は他日系企業で働く社員の給与水準と同じくらいだという前提です。
それではさっそく・・・
【インド人社員の特徴とその背景の考察】
インド人社員の特徴として、時間を守る意識と計画性に乏しい点が挙げられます。
特に計画性に乏しい点は過去に日系企業、外資系企業で働いていた人材を除けば、ほぼ全員に当て嵌まるのでは
ないかと思います。
これは、法律が頻繁に変更される事、役人によって指示が異なる事、インフラが脆弱で公共交通機関が正確に運行しない事など、外部環境の不確実性に起因するのでしょう。つまり、用意周到な計画の基で予定通り行動するよりも、変化する状況に応じて臨機応変に対処するという習慣が育まれたのだと推察します。
特に、会社設立時は社員への教育期間も短く、管理職社員ですら計画性に乏しいことが多いため、社内の仕組化
と各プロジェクトの大枠のレールは日本人が引いて導いてやることが求められます。
然しながら、日本人駐在員の任期は3-5年程度で、任期交代のタイミングで引継ぎ問題が起こる可能性を考える
と、ローカライゼーションの推進も必要です。具体的には、ホワイトボードを使用して全体像を見せ、その上で
各業務の繋がりを理解させる等、マクロ思考の教育が有効だと思います。
また、伝統的なカースト制度が身分や職業を規定してきた背景に加えて、職務分掌の考えが強いので、業務を縦
割りして部分最適思考に陥りやすい点も特徴として挙げられます。
業務を縦割りしてしまう為、案件が複数部門に跨る場合、業務が他部門に移るタイミングで情報共有が上手くい
かず、そのまま放置されてしまうケースが散見されます。
従って、他部門に跨る案件は情報共有を細目に行う事を指示する、粘り強いフォローアップを行う等の姿勢が必
要になります。
こちらも、前述の通り、全体像を見せてから各業務に落とし込む指示方針を採用する事が効果的
です。あるいは、評価制度のコンピテンシーにチームワークを採用し、アクションプランで具体化させるなどが
考えられるでしょう。
今週は以上です。来週に続きます。
Tokyo Consulting Firm Private Limited
チェンナイマネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
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