監査人の交代について

Tokyo Consulting Firm Private Limited

デリー統括マネージャー

中村 匠吾(なかむら しょうご)

TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com

 

皆さん、こんにちは。

 

 

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。

 

Q:

監査人の交代を検討しています。どのような手続きが必要になりますか。また、注意点などありますか?

 

A:

監査人交代の方法は主に3つあります。インドでは監査人の権利保護が強くなっているため、

任期途中での監査人の解任は、臨時株主総会の決議に加えて、中央政府の承認が必要になります。

交代する場合にはいち早く手続きを開始する必要がある点に留意しなければなりません。

 

①  定時株主総会での解任

  1. 定時株主総会開催日の21日前までに、監査人交代の議題を付したNotice(通知書)を取締役から株主及び現監査人に送付する
  2. 定時株主総会で監査人交代の議決をとる

III.新任監査人に監査人選任のためのアポイントレターを提出する

  1. 株主総会決議後30日以内に、監査人選任に関する決議をROCに報告する

 

②  臨時株主総会での解任

  1. 臨時株主総会開催日の21日前までに監査人交代の議題を付した、Noticeを取締役から、株主・現監査人・中央政府へ提出する
  2. 臨時株主総会で監査人交代の議決をとる

III.中央政府が株主および現監査人を招集し、ヒアリングを行う※Notice送付から中央政府の許可が下りるまでおよそ3~6か月かかる。

 

③  監査人からの辞任

  1. 現監査人から、取締役へ監査人辞任の申し出を行う
  2. 現監査人辞任および新監査人選任の議題を付したNoticeを臨時株主総会開催日21日までに株主へ送付する

III.臨時株主総会で議決をとる

  1. 新任監査人にアポイントメントレターを提出する
  2. 臨時株主総会開催後30日以内にROCへ報告する

 

③  のケースはあまり多くありませんが、任期途中での監査人交代のケース(②)について相談を受けることがよくあります。この場合、中央政府の許可を取らなければなりませんし、承認までに時間がかかることを考慮すると、定時株主総会開催時までに決定し、速やかに①の手続きを済ませることを推奨します。

今週は以上です。

 

東京コンサルティングファーム

中村 匠吾

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limitedは、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

 

関連記事

ページ上部へ戻る