APA制度について①

税務

Tokyo Consulting Firm Private Limited

ムンバイ駐在員

谷川 千裕(たにがわ ちひろ)

TEL: +91 7678007312 / E-MAIL: tanigawa.chihiro@tokyoconsultinggroup.com

 

皆様 こんにちは

インドムンバイ駐在員の谷川です。

ムンバイは段々暑さを増してきました。。皆さん夏バテにはご注意ください。

さて、今週もお客様から寄せられたご質問にお答えしていきます。

 

Q: インドでも移転価格税制においてAPA制度を導入していると聞きました。概要を教えてください。

 

A: APA(事前確認制度)とは国外関連者との取引価格の算定方法について、税務当局から事前に確認を得る制度で、インドでは2012年7月から導入されました。直接税中央委員会(Central Board of Direct Taxes)はAPA制度の手続き、申請書様式などについてのガイドラインを公表しています。

 

インドでは、以下のAPAが認められています。

ユニラテラル: 相互協議を伴わない事前確認のこと。例えば、インド法人がインドの税務当局に移転価格税制における独立企業間価格の算定方法等について確認を得ますが、相互協議は申し立てません。よって、インド国外の親会社(国外関連者)がその国の税務当局から取引価格について指摘を受ける可能性もあり、二重課税になるリスクがあります。

バイラテラル:相互協議を伴う事前確認のこと。インド法人、国外親会社両方の事前確認を得ることができます。

他国間APA:多国間での事前確認をいいます。

 

また、インド政府は二重課税排除の為の条約がある場合、ユニラテラルを申請した会社に対して理由を尋ねることから、バイラテラルを推進している事が分かります。

 

今週は以上となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

東京コンサルティングファーム

谷川 千裕

 

 

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