世界競争力レポートから見るカンボジア〜上位国とカンボジア〜

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皆様、こんにちは。カンボジア駐在員の安藤です。

 

以前に、世界競争力レポート(Global Competitiveness Report)からみて、カンボジアの経済が世界では“どのような位置にいるのか”をお伝えいたしました。

そこでは、カンボジアが上位国と差があるだけではなく、東アジア内の国と比べても差がありました。

 

今回は、「カンボジアと上位国との差」についてお伝えしたいと思います。

 

主に、「人材」の側面からお伝えいたします。

上位国に関しては、最も評価が高かった「スイス」と私たちの母国である「日本」を挙げさせていただきます。

 

 

 

まず、上位国についてですが、

スイスは、どの評価項目においても高い評価を得ており、首位につくことは議論の余地はないと言われています。

中でも、人材において、スイス国民は、安定した「公衆衛生システム」と「質の高い教育」の恩恵を受けており、WEFでは『健康や初等教育』の項目において、以前は8位だったのが2位にまで上がりました。

 

日本も『健康や初等教育』の項目では、7位と高い評価を得られています。

日本では、2020年より初等教育ではプログラミング教育の必修化とも言われ、第4次産業革命・IoT・AIなどITの発展に対応しようとしているので、今後の評価に期待できると思います。

 

 

また、上位に挙げられている国では、人材は“優秀な人”が必要と言われています。

 

WEFの創始者は、

「優秀な人材の存在は、ますます資本よりも重要になっていくでしょう。それにより、時代は資本主義からタレント主義へと移行していくことになります。 あらかじめ第4次産業革命に向けて備えると同時に、政治、経済、社会システムの強化に優れている国々が、未来を巡る競争の勝者となるでしょう。」

と述べています。

 

上位国は、人材に対して、技術力だけでなく、日本でいう「人間力」やイノベーションの能力がある人材が求められてきていることがわかります。

 

 

一方、カンボジアは全体的に評価が低く、評価する項目が12項目ありますが、半分の項目は137カ国中100位を下回っています。

対象国で述べてきた『健康や初等教育』の項目において、カンボジアは「101位」です。

『高等教育と訓練』の項目では、「124位」となっています。

教育面には、まだまだ力を入れていかなくてはいけない状況です。

 

現地の状況において、人の質的な面よりも技術力がある人を求めてしまう企業も多いです。

また、カンボジアの人々も技術を身につけることを自分のキャリアとして考えているようです。学校で教育を受けられない人もいるため、若いうちからインターンをして企業で働き、社会経験を積んで、社会人になっていくというスタイルが普通のようです。

 

 

以上のように、スイスや日本とカンボジアでは、経済の数字の結果をよくみると、教育から環境が異なり、そこにいる人材も変わってくるということが考えられるのではないでしょうか。

 

 

 

長文となってしまいましたが、今週も読んでいただきありがとうございます。

皆さまのカンボジア進出のサポートとなれば幸いです。

 

 

安藤

 

 

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