皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
さて、今回は「優れた文化」についてお話しします。
ドラッカーは、「優れた文化を実現するために必要とされるものは行動規範である』と述べ、以下のように述べています。
『正しい組織の文化を確立するには、行動規範として次の五つが求められる。
1.優れた仕事を求めること。劣った仕事や平凡な仕事を認めないこと。
2.仕事それ自体が働きがいのあるものであること。昇進のための階段ではないこと。
3.昇進は合理的かつ公正であること。
4.個人に関わる重要な決定については、それを行う者の権限を明記した基準が存在すること。上訴の道があること。
5.人事においては、真摯さを絶対の条件とすること。 かっそれはすでに身につけているべきものであって、後日身につければよいというものではないことを明確にすること。』
組織の構成員が組織の構成員として正しい行動するためには判断の基準が必要です。判断に迷ったとき、道しるべとなるべき判断の拠りどころとなる基 準が行動規範であります。
行動規範のない組織では、同じ表現で、別なことを考えながら合意に至ることが考えられます。このような組織は、考え方の食い違いが顕在化したと き、意見の相違があらわになります。そもそも、別な価値観で合意した結果に起こる悲劇なのです。
行動規範のない組織は、それぞれの経験から得た別々の考え方、別々の価値観で判断を行い、目先の方針について合意され、それぞれの行動を起こします。
行動規範を持つ組織は、行動に関する共通の判断基準持ち、考え方のよりどころとなる価値観の共有が行われています。そのため、その結果の合意についてその行動や、成果についての食い違いを起こすことはないと考えます。
澤柳 匠