カンボジア企業経営への心得

経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「組織文化と行動規範」です。

 

組織が成果を創るためには、組織の構成員が行動するための行動規範が必要です。ものごとに対する判断基準、原理、原則が必要になります。

組織の行動規範が組織の構成員の行動に対する考え方を醸成し、行動を支配する。行動規範が社内に定着していない企業、行動規範を持たない企業は、働く人は自らの判断で行動します。自らの価値観が行動の基本となってしまいます。自らの価値観で行動することで、組織としての行動や合意形成において、意識の齟齬が生じ、行動にムダが生まれているのです。

ドラッカーは以下のように述べています。
優れた組織文化を実現するために必要とされるものは行動規範である。強みの重視であり、真塾さの重視である。正義の観念と行動基準の高さである。」

組織の構成員が組織の構成員として正しい行動するためには判断の基準が必要です。判断に迷ったとき、道しるべとなるべき判断の拠りどころとなる基準が行動規範です。行動規範のない組織では、同じ表現で、別なことを考えながら合意に至ります。

 

このような組織には悲劇が訪れます。考え方の齟齬が顕在化したとき、意見の相違があらわになるのです。

行動規範のない組織は、それぞれの経験から得た別々の考え方、別々の価値観で判断を行い、目先の方針について合意され、それぞれの行動を起こしています。

一方で、行動規範を持つ組織は、行動に関する共通の判断基準持ち、考え方のよりどころとなる価値観の共有が行われています。その結果の合意についてその行動や、成果についての齟齬を起こすことはありません。

又、ドラッカーは、「優れた文化を実現するために必要とされるものは行動規範である」と述べ、以下のように述べています。

正しい組織の文化を確立するには、行動規範として次の五つが求められる。
 1.優れた仕事を求めること。劣った仕事や平凡な仕事を認めないこと。
 2.仕事それ自体が働きがいのあるものであること。昇進のための階段ではないこと。
 3.昇進は合理的かつ公正であること。
 4.個人に関わる重要な決定については、それを行う者の権限を明記した基準が存在すること。上訴の道があること。
 5.人事においては、真摯さを絶対の条件とすること。 かっそれはすでに身につけているべきものであって、後日身につければよいというものではないことを明確にすること。』

 

 

 

澤柳 匠

 

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