ファイナンス・リース取引について

会計

皆様、こんにちは。カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週はファイナンス・リース取引についてご説明させていただきたいと思います。

★リース資産、リース負債の金額の算定方法

・リース開始時に算定したリース物件の公正価値   → どちらか小さいほうを資産・負債の金額とする

・最低リース料総額の現在価値            

 

ファイナンス・リース取引は売買処理となりますので、リースの貸手がリースの借手に資産を売却したとみなして、会計処理を行うことになります。したがって、リース資産とそれに伴う負債はリース借手のほうで認識することになり、リース貸手の貸借対照表から当該リース資産は消失することになります。

 

ファイナンス・リース取引に該当すると判明した場合、以下の点を考慮する必要があります。

 

 

 

最低リース料総額とは、次の金額の合計額となります。

  1. 支払リース料
  2. 割安購入選択権・・行使可能な日の公正価値よりかなり低い金額で資産を購入する権利であり、かつ、ぼぼその行使が合理的に確実な場合のその金額
  3. 保証残存価値・・残存価値のうち借手サイドが保証している部分

 

★割引率

 最低リース料総額の現在価値を算定する場合に使用する割引率は、

 原則・・リース貸手の計算利子率(=利益率)

 容認・・借手の追加借入利子率

 

 リース貸手の計算利子率とは、リース開始日において、最低リース料総額と無保証残存価値を合計した現在価値を、リース資産の公正価値と貸手の初期投資コストとの合計額を等しくする割引率のことをいいます。リース貸手の利益率と考えていただければと思います。

 

★減価償却期間

 ・リース契約に所有権の移転や、割安購入選択権が含まれている場合

  ⇒耐用年数

 ・これらがない場合

  ⇒リース期間もしくは耐用年数 いずれか短い方

 

今週は以上です。

 

 

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