ブラジル税務体系とコンプライアンスに関して-1/4|ブラジル進出ブログ

税務

 

こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
今週は、ブラジル税務体系とコンプライアンスに関して-1/4記載します。

 

ブラジル国内においてビジネスを行う場合、もしくはブラジルに居住している個人またはブラジル企業と取引を開始する場合、必ず税金の問題が発生します。ブラジル税務は、他国と比較しても複雑であると言われており、そのような認識のもと、注意深く取引を行わなければ、後で思わぬペナルティや税負担が発生することも珍しくありません。今回は、ブラジル税務の概要について説明していきます。

 

●税務体制
ブラジルの税制は、ブラジル政府管轄のデジタル簿記公共システム:Sistema Público de Escrituração Digital(以下、SPED)がその中心となり運用されており、ブラジル政府は税収確保を順調に進めています。通常、税務コンプライアンスに対するSPED(通称SEPD Fiscal)は連邦税の申告に使用されます。

 

ブラジルの租税法は、ブラジル憲法、通常法令、補足法令、法令コードなどの階層になっており、これは、日本の税法において、税目単位で本法、施行令、施行規則、通達が定められているのと類似しています。ブラジルにおける、税務処理の手順、罰則などの概要については、国の定める各法律に記載されており、個別具体的な取扱については、各税法細則で規定されます。また、租税法にかかわる諸規定にある、大統領からの暫定措置法の規定により、詳細な税率やその取扱が決定されることがあります。しかし、これらの暫定措置は1 2 0日以内に立法化されなかった場合は無効になります。

 

国税コード(the National Tax Code/CTN:Código Tributário Nacional/LEI Nº 5.172,de 25.10.1966)によれば、広義には「TRIBUTOS(貢献)」と定義され、同法CTN5条によって、①税金(Impostos)、②政府権力によって課される費用、もしくは、実際もしくは潜在的に納税者に対して供与、処分される公的サービスに割り当てられる費用(Taxas, cobradas em razão do exercício do poder de policia ou pela utilização, efetiva ou potencial, de serviços públicos específicos e divisíveis, prestados ao contribuinte ou postos à sua disposição)、③政府運営の向上に対する貢献金(Contribuição de melhoria, decorrente de obras públicas.)に分類されています。(TRIBUTOSについては、後日一覧として掲載いたします)

 

 

※)ポルトガル語原文からの翻訳部分については、直訳となりますため、訳文に対する解釈に相違がある場合が御座います。

 

 

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀

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