ベトナムと国際会計基準の違い

会計

皆さん、こんにちは。

ベトナム、ホーチミンの川村 拓己です。

 

Q: ベトナムと国際会計基準の違いを教えて下さい

 

A: ベトナムの会計基準は国際会計基準及び国際財務報告基準に基づいて作成されているため、基本を理解することは難しくありません。

 

しかし、減損会計、資産除去債務に係る規定、退職給付会計、金融商品に係る会計基準などが未発行になっている点や、国際基準会計及び国際財務報告基準に対応しているベトナムの会計基準で会っても、完全には、整合しないケースもあります。

 

さらに、ベトナム会計基準では、依然として取得原価主義を採用しており、国際会計基準にあるような公正基準や市場価値についての基準はまだほとんど適応されていないのが現状です。

 

そこで、2015年会計法(Law on Accounting 88/2015/QH13)において初めて「財務諸表は、取引の形式ではなく、実質を反映して作成及び表示されなければならない。」と明記されました。公正価値評価が導入されたことになります。

 

【ベトナム会計基準と国際会計基準との差異(例)】

項目

ベトナムの会計基準

国際会計基準

財務諸表の表示

規定の様式を利用

会社ごとに定めることが可能

棚卸資産の評価

後入先出法も可能

後入先出法は不可能

土地

長期前払費用として計上し、費用化

有形固定資産として土地に計上

創立費の繰延

繰延償却も可

繰延償却は不可能

減損会計

未導入

(政府承認を得た場合のみ可能)

導入済

税効果会計

繰延税金資産・負債は固定資産・負債に計上

繰延税金資産・負債は流動・固定資産に区分

相続・贈与所得(取得した資産の所有権移転などがある場合)

都度申告

納税通知書の受領により30日以内

 

 

 

より詳しい内容に関しましては、弊社のWiki Investmentや「ベトナムの投資・M&A・会社法・会計税務・労務(久野康成)」を参照していただければと思います。

下記、Wiki InvestmentのURLになります。

http://www.wiki-investment.com/

 

 

東京コンサルティングファーム

ベトナム ホーチミン

川村 拓己

Mail: kawamura.hiroki@tokyoconsultinggroup.com

 

関連記事

ページ上部へ戻る