ベトナム進出の具体的な実務手順③

こんにちは、ホーチミン駐在員の嶋です。
前回のブログに引き続き、現地法人の設立手順について見ていきます。
プロセスについては、日本側の手続き、ベトナム側での手続きに分かれます。今回は日本側での手続きについて見ていきます。
【日本側でのプロセス】
①必要書類の準備
まず、日本側で準備して頂く書類として、下記のものがあります。

※代行業者に設立を依頼する場合は、別途委任状等が必要となります。
②公証役場での必要書類の認証
日本語による定款や登記簿謄本などの書類がベトナムで法的に効力を持つためには、まず日本の法務局、公証人、外務省の公印がそれら書類に押印されていなければなりません。それぞれの役所にて押印してもらうこともできますが、日本の場合は公証役場にて上記3点の押印を揃えることが可能です。公証人に書類認証を依頼する際は、身分証明書が必要となります。また、公証役場で認証の代理申請を行う場合は、以下の書類が必要となります。
1. 委任状
印鑑証明に登録された社印(個人の場合は実印)が押印され、印鑑証明に登録されている者の署名がされた公証委任状。
2. 印鑑証明書
上記1の捺印されたものであり、法務局より発行されてから3カ月以内のもの。
3. 登記簿謄本
代理委任者が法人の場合。法務局より発行されてから3カ月以内のもの。
4. 代理人の身分証明書と印鑑
これら書類の原本還付を受ける場合。
③日本のベトナム大使館で必要書類の認証
その後それら書類を在日ベトナム大使館もしくは領事館で認証する必要があります。規則上は、英文での提出が求められますが、実務上は日本語での提出で問題ありません。なお、公証可能な在日ベトナム大使館・領事館は下記の二拠点があります。
在日ベトナム大使館
・住所:東京都渋谷区元代々木通50-11
・電話:03-3466-3313/3314
・E-mail:vnembassy@blue.ocn.ne.jp
在日ベトナム領事館
・大阪府堺市境区市之町4-2-15
・電話072-221-6666(代表電話)
・E-mail:tlsqvn.osaka@mofa.gov.vn
また、ベトナムでも公証することができます。その場合、ハノイで公証する場合とホーチミンで公証する場合の2パターンがあります。ハノイの場合は、在ベトナム日本大使館で公証し、その後ベトナム外務省領事局で、認証のための公証を行います。ホーチミンの場合は、在ベトナム日本領事館で公証をし、その後ホーチミン市外務局領事室で認証のための公証を行います。ただし、定款、登記簿謄本、決算書、納税証明書は、日本国内のみでの公証になりますので、注意が必要です。
これら公証作業が終了したあとは、ベトナム側での手続きに入っていきます。
次回以降のブログでは、ベトナムでの手続きを見ていきます。

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