チーフアカウント(会計主任)について

会計

 

皆さん、こんにちは。
ベトナム、ハノイの黒木でございます。
今回はベトナムにおけるチーフアカウント(会計主任)についてご紹介します。

 

すべての外国企業は、チーフ・アカウンタントと呼ばれる資格を保持する人を置かなければなりません。ただし、企業の設立1年目に限っては、チーフ・アカウンタントを任命する代わりに、会計責任者を指名することができます。
このチーフ・アカウンタントは直接雇用するだけではなく、会計事務所に委託することもできます(会計法56条)。

チーフ・アカウンタントは、企業の会計に関する責任を負い、企業の会計部門のマネジメントを行います。たとえば、支払に際して承認をしたり、会計部門のスタッフのトレーニング、決算書類の作成・管理監修を行います。
また、会計帳簿、決算書、小切手、銀行口座の開設などの必要書類にはチーフ・アカウンタントの署名が必要になります。
チーフ・アカウンタントになるためには、大学や専門学校などの専門機関のトレーニングを受け、少なくとも1つ、会計の準学士号をも取得しなければなりません。準学士号保有者は最低2年、学士号保有者は最低3年の経理経験も必要です。外国人がチーフ・アカウンタントになることはかなり難しく、ベトナム国内での経理経験が1年以上あることに加え、ベトナム政府により会計専門家として認められなければなりません。
ベトナムにおける日本企業もチーフ・アカウンタントを任命する必要がありますが、外国企業の増加に伴って採用が難しくなっています。特に5、6年以上の実務経験を持つ人材が不足しています。

日本企業によっては、経験豊富なチーフ・アカウンタントをコストをかけて採用するのではなく、経験がない経理スタッフを一から教育して、会計関連の管理職を育て、チーフ・アカウンタント業務に関しては、会計事務所に委託するといったケースも見受けられます。
実務上、ある程度の規模の企業では、チーフ・アカウンタントを採用しているケースも多く見受けますが、規模の小さい企業の中にはチーフ・アカウンタントを外部委託しているケースが多くなっています。

 

弊社では、会計、税務、法務、人事労務等様々な領域から、進出・運用のサポートをしております。
ご質問ご要望等ありましたら、お気軽にご連絡ください。

 

 

東京コンサルティングファーム
ベトナム ハノイ

黒木 優志

E-Mail: kuroki.yushi@tokyoconsultinggroup.com

 

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