こんにちは。東京コンサルティングファームベトナムの石出です。
今週はベトナム税務についてお話させて頂きます。
Q:主なベトナム税務について教えてください。
まず、ベトナムの主な税金は以下の6つになります。
・ 法 ⼈ 税 (CIT)
・ 個 ⼈ 所 得 税 (PIT)
・ 付 加 価 値税 (VAT)
・ 外 国 契 約 者 税 (FCT)
・ 事 業 登 録 税
各税金に関する概要をご説明致します。
≪法⼈税(CIT)≫
税率は20%になります。企業が利益を上げた場合に課税され、⾚字の場合は課税され ません。また、繰越⽋損金がベトナムでは5年間ございます。過去の累計の損失がマイナスの場合は、その累計損失は将来発⽣する利益と相殺することができます。
ベトナムでは法⼈税の優遇税制もあり、国が推進している事業や今後の経済発展を即したい地域などについて優遇税が与えられます。例えばシステム開発などです。
≪個⼈所得税(PIT)≫
税率は5%〜35%です。居住者については全世界所得、つまりベトナムでもらう給与と⽇本でもらう給与の合算が課税対象となります。
注意点としては会社が負担するアパート代等も課税対象となる点です。 非居住者には一律20%の税率が適用され、ベトナム国内源泉所得が課税対象となります。ベトナム国内源泉所得が確定できない場合は全世界所得をベトナム滞在⽇数で⽇割り計算した額に会社負担の各種手当を加算した額が課税対象となります。
≪付加価値税(VAT)≫
内容 、計算方法ともに⽇本の消費税とほとんど同じでございます。
しかしベトナムでは インボイス(レッドインボイス)が非常に重要になります。
このインボイスがVAT計算の基準となり、インボイスがないと仕⼊控除は出来ません。
また、原則、無期限で翌期以降の売上に係るVATと相殺が可能であり、特定の要件を満たす場合に還付申請もすることも可能でございます。
税率は以下の通りになります。
・標準税率:10%
・水や食料品等の必需品:5%
・輸出取引:0%
・輸出加工企業(EPE):0%
税率0%の取引の場合でも、VATの申告・納税義務がございます。
・医療サービスや⽣命保険等(VATの性質に合わない特定の商品・サービス):非課税
・ソフトウェアおよびソフトウェアサービス:非課税
非課税の場合、申告・納税の義務はなく、VATの控除や還付も認められていません。
≪外国契約者税(FCT)≫
ベトナム特有の税金になります。税率は取引毎に定められ、1%〜10%となります。
外国企業がベトナム国内企業(現地法⼈)にサービスを提供して所得を得る場合にその所得に対して課税される源泉税のことを⾔います。
例えば、 ⽇本本社からのロイヤリティや技術⽀援、借⼊利息、各種コンサルティング、ソフトウェアライセンス代等がこちらにあたります。
≪事業登録税≫
ベトナムでは会社設立後、事業登録税を⽀払わなければなりません。企業の法⼈所得の有無に関わらず、定款記載の資本金額に応じて毎年1月30⽇までに事業登録料を納付義務がございます。なお、当初申告をした額から変更がない場合につきましては、翌年以降の申告は不要となります。
また、事業登録税は2020年2月24⽇付で新政令No.22/2020/ND-CPが公布され、2020 年2月25⽇以降に新規設立した会社は企業登録証明書(ERC)の⽇付から1か月以内の事業登録税が免除になりました。つきまして例えば2020年3月1⽇に設立した会社は、2021年の1月31⽇まで事業登録税を申告すれば良いということになります。
申告漏れによる罰金が課されないよう、ベトナム税務詳細に関して事前に弊社へお問い合わせ頂ければと存じます。
今週は以上になります。
※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社は一切の責任を負うことはありませんので、何卒ご了承ください。
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株式会社東京コンサルティングファーム
石出 眞輝
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