サプライヤー選定における生産能力レポートの有効性

こんにちは。
東京コンサルティンググループトルコ支社の吉田瞬です。

今回は、トルコのローカルサプライヤーの選定における生産能力レポートの有効性について説明させていただきたいと思います。

 

企業が海外で事業拡大を図る際、信頼できるローカルパートナーを見つけることは、国・業種を問わず事業を長期に渡って成功させる為の最も重要な要素の1つです。
それはここトルコにおいても同様であり、特に製造業においては、多くの外国企業がトルコのローカル企業とサプライヤー契約を締結の上、生産活動を行っています。

殆どの場合、一企業が単独で販売製品に関連する全ての生産プロセスを自社工場内で完結させることは困難である為、結果として、信頼できるローカルサプライヤーの選定、確保が必要となります。

それでは、企業はどのような判断基準に基づいてサプライヤーの選定を行うことが望ましいのでしょうか?

 

この質問に対する答えの1つが、「生産能力レポート」です。
生産能力レポートは、連絡先、使用される原材料、所有している機械や生産設備、年間生産能力など、サプライヤーに関する全般的な企業情報を記載した文書です。

当該書類の有効期間は2年間で、都度最新の情報に更新される必要があります。
生産能力レポートの作成を行う為には、企業(サプライヤー)はトルコ商工会議所連合(TOBB: Türkiye Odalar ve Borsalar Birliği)のメンバーであり、トルコ商取引登記所に登録されている必要がある他、TOBBによって内容の確認、承認を受ける必要があります。

従って、サプライヤーの信用判断を行う上で有効な判断材料の1つと言えます。企業は、サプライヤーに対して直接生産能力レポートの開示を求めることが可能です。

 

勿論、調査会社や弁護士等の第三者によって、財務的・法的見地から更に詳細な外部信用調査を行うことが望ましいですが、上記の書類が、生産能力の観点からサプライヤーの信用性を判断する為のレファレンスとなるのは間違いないでしょう。

 

今週は以上となります。

弊社ではトルコへの進出、トルコビジネスに関連した各種アドバイザリー等に加え、社内で人が育つ仕組みづくりを実現する為、社員研修会や人事評価制度を通して企業様のご支援をさせていただいております。
上記内容以外にもご不明な点がございましたら、是非お気軽にお問い合わせいただければと存じます。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

参考文献


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東京コンサルティングファーム・トルコ拠点
吉田瞬

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