【ニュースレター 2019年8月号】就業規則レビュー!!

 

平素よりご愛読いただき誠にありがとうございます。東京コンサルティンググループ、タイ法人の植村寛子です。

 

昨今、日系企業の経営者様の間では、タイ人従業員に対するご懸念が尽きないことかと存じます。上がらないパフォーマンス、増える遅刻率、改善の兆しが見られない態度等、経営者様の頭を悩ませがちなことでしょう。

こういった従業員に対して、適切な対応方法を就業規則や評価制度を通してしっかりと明記し、社内で運用していくことが望ましいです。そこで、本日は、タイにおける就業規則に関わる規定についてお伝えしたいと思います。

 

1.就業規則の作成について

タイ労働法第108条において、ダイレクターを除く、企業の従業員数が10名以上となった場合、就業規則を作成する必要があり、従業員を10人以上雇用した日より15日以内の施行が必要となります。なお、以前まではタイ労働局への届出義務がありましたが、法改正により、提出義務は不要となりました。

 

3.就業規則作成の流れ

タイ労働法第108条において、タイの就業規則では以下8つの項目を記載する必要があります。

  1. 労働日、通常の勤務時間と休憩時間
  2. 休日、休日取得の方法
  3. 超過勤務と休日勤務に関する規則
  4. 賃金、時間外労働手当、休日手当、休日時間外労働手当
  5. 休暇、休暇取得の方法
  6. 規律と罰則
  7. 苦情の申出先、及び方法
  8. 雇用契約の解除、解雇手当金、特別解雇手当金

 

5の休暇、休暇取得の規則については、年次有給休暇、各休暇(傷病休暇、出産休暇、兵役休暇、ビジネス休暇)及び会社で設定が可能な休暇(出家休暇、慶弔休暇)の申請方法や有給上限日数について記載があることで、従業員も内容を把握でき、かつ会社側の管理もスムーズになります。

 

7の苦情の申出先、及び方法については、①苦情の範囲と内容、②申立方法、③解決手続き、④苦情調査、⑤申立者の保護に関して記載が必要となります。HR部門の従業員の中にも、苦情の対応方法や労働法内容をしっかりと理解していないケースがあるため、当該項目については、HR部門もしっかりと理解しておく必要のある項目となります。

 

8の雇用契約の解除には、通常解雇、懲戒解雇、技術機械の向上の結果による組織の再編成のための解雇、事務所移転による雇用契約の終了が挙げられます。会社の事前通知期間や、解雇補償金、特別解雇補償金についても、法定で定められた通りの記載が望ましいです。

 

5.終わりに~バランススコアカード~

企業経営には四つの重要な視点が存在すると言われています。その四つとは、財務、顧客、プロセス、組織であり、この考え方はロバート・S・キャプラン(ハーバード・ビジネス・スクール教授)とデビッド・ノートン(コンサルタント会社社長)が1992年に「Harvard Business Review」誌上に発表した業績評価システム、BSC:バランススコアカードに基づいています。

企業の恒常的な活動の結果は、財務の視点に現れます。財務諸表の数字には営業、事務、購買などのあらゆる活動結果が含まれています。そして、顧客の視点、プロセスの視点において、売上に関する業績、生産性に関する業績を細かく見ていくことになります。しかし、「ビジネスは人」と言われるように、企業活動による結果に対する原因は、人、すなわち組織の視点に集約されることになります。

 

タイに限らず、在外子会社をお持ちの日系企業様は、就業規則や評価制度を確立していくことが重要です。

文化の違い、言語の違い、宗教の違いなど、これらのコミュニケーションバリアの元となる要素に振り回され、いつまでもローカライゼーションが進まない、といった企業様は一度自社の就業規則を見直す、また未作成の場合は基礎から作りこんでみてはいかがでしょうか。

 

弊社でも、タイ人事労務に関するご相談は受け付けておりますので、お悩みの方は下記アドレスまでお気軽にご連絡くださいませ。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

東京コンサルティングファーム タイ拠点
植村 寛子

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

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2019-10-23

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