東京コンサルティングファームフィリピン・セブ支店長の日比野です。
今回もフィリピンの移転価格税制についてお話しさせて頂きます。
Q. 移転価格のベンチマークは利益率が使われるのでしょうか。
A. 前回の続きになりますが、実務上は試行錯誤しながらデータベースを使って比較対象企業（コンパラ）を絞り込んでいくことになり、コンパラの選定は場合によります。また基本的にどのデータベースを使用しても、商品別や部門別の損益情報までは入手できず、全社単位での数値が使用されます。
ベンチマークについては、移転価格算定方法によって変わってきますが、方法自体も、グループ間の機能分析とコンパラの入手可能性等から最適な方法が使用されます。フィリピンでは明確な取り扱いが定まっていませんが、場合によっては粗利益と営業利益の併用の方が、数字の作り込みに都合がよい場合もあると推測されます。
東京コンサルティングファームにおいては、数多くの現地会計士の専門家がおり、日本側とも連携を図り、各国の移転価格文書の作成サポートさせて頂いています。
それでは今週もよろしくお願いいたします。
株式会社東京コンサルティングファーム
フィリピン支社 セブ支店 日比野和樹
