タクシーについて

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

今週は、フィリピン・マニラにおけるタクシーについて述べたいと思います。

よくフィリピンのタクシーは危ないのか、というご質問を日本から視察に来られた企業の方に聞かれます。私はドライバー付きの社用車や自家用車を持っていないので、昨年のフィリピン赴任から約1年毎日タクシーに乗っていますが、いまだかつて危険な目にあったことはありません。

時おり、私が外国人であるがゆえにメーターを使用せず、高めの料金をふっかけてくるドライバーもいますが、「Meter please.」でメーターを倒してくれなければ、「I change taxi.」でタクシーを乗り替えてしまいます。もちろんお金は払いません。大抵の場合はこれで面倒臭い料金トラブルに巻き込まれることもありません。日中のマカティ市内であれば次のタクシーもすぐにつかまりますし、メーターで走らないタクシーの割合は10台に1台程度なので、苦労することもありません。

しかし、渋滞の時間(朝、夕方)は若干話が変わってきます。ドライバーも渋滞で消費するガソリン代を悩みの種にしているので、メータープラス20~50PHP程度ふっかけてきます。これを受け入れるかどうかは人それぞれでしょうが、私は50PHPならば受け入れています。なぜなら、新たに他のタクシーを探すのが面倒だからです。また、タクシードライバーの方も大抵皆カツカツで生きており、ちょっとの渋滞で舌打ちやイライラしている彼らを見ると、ガソリン消費は彼らにとって切実な問題なのだと思うからです。

タクシーの安全性について、先ほど問題はないと言いましたが、夜中に限れば女性はもちろん、男性もある程度は気を付けた方がいいかもしれません。私もたまに夜中にタクシーに乗って帰宅することがありますが、暗い細道を走る時は、なんとなく嫌な感じがする時があります。今まで私の身に何かあったわけではありませんが、タクシーにどこかに連れて行かれ、持ち物を取られた事件が過去にあったそうなので、深夜のタクシーはできれば避けた方がいいと思います。

また、空港付近はどうしても外国人が多く、ぼったくり行為を行うタクシーが多くいるのも事実です。私も以前、タクシーの待合所から黄色いメータータクシーを使ったにもかかわらず、空港からマカティまで通常は300PHP程度のところを700PHP程度取られたこともあります。空港付近だけは非常に難しいところです。

私のケースは黄色のタクシーのメーターが料金の表示ではなく距離の表示になっており、「1キロ10PHP」というような意味不明な料金体系で請求されました。急いでおり、もめるのも面倒だったので、その時は言い値を払ってしまいましたが、しこりの残る経験になっています。解決策を考えると、黄色のメータータクシーに乗る場合でも、きちんと初乗りの70.00(PHP)というメーター表示で、車を発進させるよう指示しなくてはならないのだと思います。

なお、これは余談ですが、タクシーの方がみんな道に詳しいかと言うと、そういうわけではありません。道をよく知らないのに「もちろん知ってるよ」、と言わんばかりのしたり顔で名刺の住所を見て走り始めて、後から必死に人に聞いて目的地を探し回るということも珍しくありません。できるのであれば、事前に場所をインターネットの地図で調べておき、大きい道から目的地まで指示を出せるように、調べておくことをお勧めします。

最後にタクシーの種類と料金体系をお話させて頂きます。タクシーには2種類あり、初乗り40PHPの白いタクシーと初乗り70PHPの黄色い空港タクシーがあります。それぞれ最初の500メートルまでは初乗り料金で乗れ、それ以降は250メートルごとに白いタクシーは3.5PHP、黄色い空港タクシーは4PHPずつ料金が上がっていきます。タクシーの運転手はお釣りを持っていないことも多々あるので、なるべく料金は100PHP札で払えるよう、事前に500PHPや1,000PHPといった高額紙幣は崩しておくことをお勧めします。

パンク、ガス欠、クーラー故障など、様々なハプニングもありましたが、疲れているときに励ましてくれるようなドライバーも多くおり、私はタクシーを嫌いではありません。よくよく話してみれば大家族持ちのドライバーも多く、皆自分はプロフェッショナルだという誇りを持って仕事をしています。南国らしく適当な人も多いですが、陽気な人も多くいるので、タクシーに乗ったら是非とも少しドライバーさんと話をしてみて下さい。フィリピンの現地が、きっと少しだけ身近になるかと思います。

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上

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