皆様、こんにちは。
東京コンサルティングファーム・フィリピン支店の伊藤澄高です。
今回は先週に引き続き2018年になってから税制改革の変更点についてまだご存じでない方に向けて税制改革をまとめた内容となっております。
・キャピタルゲイン税
非上場企業の株式売却によるキャピタルゲインに対して、100,000PHP以下の譲渡益に対して5%、100,000PHPを超えるものに対しては10%課税されていましたが、税制改革後は譲渡益に対して一律15%の課税へと変更されました。また、不動産売却にかかるキャピタルゲイン税は一律6%となっております。
・寄附金課税・印紙税の税率変更
寄附金課税(Donor Tax)・印紙税(Documentary Stamp Tax)についても税率が変更となりました。寄附金課税の税率について、従前は累進課税(寄付金が15,000,000PHPを超える場合は15%)または30%の固定レート(寄付者と受益者が第三者である場合)でしたが税制改革後は年間250,000PHPを超える寄附金に対して一律6%への改正となります。
印紙税(DST)に関しては一部を除いて、税率が2倍となります。DSTとは株式発行・株式移転・借入等を行った際に発生する税金で、発生した翌月5日までに納税しなくてはなりません。印紙税を伴う取引が発生した場合には下記の計算が適用されるため、過年度の印紙税を適用していないか、注意しましょう。
以下に一例として課税テーブルを示しておりますのでご参考となれば幸いです。
|
過年度 |
現行 |
株式発行 |
200PHPあたり1PHP |
200PHPあたり2PHP |
株式移転 |
200PHPあたり0.75PHP |
200PHPあたり1.4PHP |
借入金 |
200PHPあたり1PHP |
200PHPあたり2PHP |
今週は以上となります。
それでは、今週もどうぞよろしくお願い致します。
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フィリピン国 マニラ駐在員
伊藤 澄高
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