親会社への利益還流② ロイヤリティー

税務

 

TCFフィリピン駐在員の日比野です。

 

本日は引き続きフィリピン子会社からの利益還流について触れます。先週は配当として親会社に利益還流をする方法を紹介しましたが、今回は子会社から利益をロイヤリティーとして吸い上げる方法を紹介します。

 

 

・ロイヤリティー等の親子間取引で還流させる場合の注意点

 

親子間の取引において、ロイヤリティーとして親会社に利益還流をすることが可能です。その際には、フィリピン法人の経費となり、フィリピンにおける法人税の控除が可能となります。

ただし、親子間の取引については、所得移転を防止するために移転価格税制の問題が生じる可能性があります。BIR(フィリピン国税)からの追加徴税を避けるためにも、請求根拠を明確にし、必要書類を準備した上で手続きを進める必要があり、事前に国際取引を専門とする会計士に確認をすることが望ましいと考えられます。

 

海外取引にかかる源泉所得税率については、原則として30%ですが、日比租税条約によりロイヤリティー(10~15%)の低減税率を受けることが可能です。租税条約の適用を受ける場合には例によって、TTRA(租税条約適用申請)の届出書を事前にBIR(フィリピン税務署)に提出する必要がございます。

 

 

それでは今週も宜しくお願いします!

 

株式会社東京コンサルティングファーム

国際事業部 フィリピン支社 日比野和樹

 

 

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