フィリピンにおける損金算入限度額(減価償却費編)

経営

 

こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの大橋 聖也です。

 

【1分でわかるフィリピン進出のイロハ】
No.77<フィリピンにおける損金算入限度額(減価償却費編)>

日系フィリピン子会社の税務コンプライアンスチェックにあたって、費用の損金算入限度額が論点になることがあります。
法人税の納税額、更には将来キャッシュフローにも大きな影響を与えるため、事前にタックスプランニングの一貫として検討すべき事項として注意が必要です。

代表的な費用項目の一つは、減価償却費になります。

日本とフィリピンで比較しながら償却資産の取扱いをみていきましょう。

日本の税法上、有形固定資産の計上基準や耐用年数といった償却方法ついて詳細な規定があるため、それに準ずることになります。
一方で、フィリピンにおいては日本の税法のような詳細な規定はなく、フィリピン会計基準であるPFRSでも、計上基準や耐用年数は経営者の判断に任せられています。

 

つまり、フィリピンでは、少額のものまで全て資産計上するのは現実的でないため、実務上は企業ごとの実態に合わせて資産計上基準をポリシーとして定めています。

その際には日本の親会社に準じて決めるなど、実務上の煩雑性などの観点からも一般的には、5万ペソ前後を妥当な基準として設定している企業が多いです。

しかし、実態としては、経理担当者ごとに個々の判断で資産計上されてるケースが多いため、しっかりとドキュメントとして残し、一貫性ある会計処理が出来ているか要注意です。

 

また、日本の税法では、以下のような償却資産の損金算入に関する規定があります。

例)「少額資産の一括償却」
いずれかに該当する場合、減価償却資産を事業の用に供した事業年度に全額損金計上が可能となります。
・取得した減価償却資産の使用可能期間が1年未満
・取得価額が10万円未満
ただし、この取り扱いを受けるためには取得価額全額を費用または損失として経理処理しないといけません。

特にスタートアップ企業においては、追加投資に伴う資金調達や今後の資金繰りに関して、上記の税制度を考慮したキャッシュフローを検討して頂ければと思います。

 

最後に、2017年9月に弊社フィリピン本の第2版が、出版されました。
フィリピンへの進出実務を最新の情報にアップデートすると共に、弊社フィリピン拠点における6年間のコンサルティング実務の経験を盛り込んでまとめ直したものとなります。

中でも本著はフィリピンの基本的な投資環境から、設立法務、会計税務、人事労務、M&Aに至るまでフィリピンでのビジネス展開に必須な情報を網羅的に収録していますので、
是非、本屋又は弊社宛にお問合せ頂き、手に取っていただけますと幸いです。

 

今週もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

Tokyo Consulting Firm – Philippine Branch
大橋 聖也

2012年、東京コンサルティンググループに入社。中小企業の発展、会計業界の生き残りを掛けて、社外CFOとして社長のビジョン実現をサポートする、ビジョナリーコンサルティングを立上げに奮闘。社長の抱えるお困り事解決すべく経営理念の策定・経営会議のファシリテート・財務分析等の支援を行う。2016年10月より、フィリピン支店の拠点長として世界に活躍のフィールドを拡げ、真の顧客貢献を目指す。

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る