フィリピンにおける減価償却費の取扱い

会計

こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの大橋 聖也です。

 

今回は、フィリピンにおける減価償却費の取扱いについてお話しします。

 

日本では有形固定資産の計上基準や耐用年数について税法上に詳細な規定があり、また、会計上も税法基準を用いることが容認されています。

 

一方で、フィリピンにおいては日本の税法のような詳細な数値基準はなく、PFRSにおいても定額法や定率法などの計上基準や耐用年数は経営者による経済的に使用が見込まれる期間という見積で判断されることになります。

 

厳密に言えば、PFRS上は資産計上の数値基準は設けられていないため、有形固定資産の認識要件を満たすものは、原則的には金額の多寡に関わらず全て資産計上する必要があります。

 

なお、有形固定資産を資産として認識する際の2要件は以下の通りです。

 

1. 将来に経済的な便益が企業にもたらす可能性が高い

2. 取得原価を信頼性を持って測定できる

 

一方で、上記要件を満たす場合に全て資産計上するのは現実的でないため、実務上は各社の実態に合わせ、また親会社の方針に準じて資産計上額を定めています。

 

よって設立初期の段階で、日本の少額減価償却資産における特例に沿った費用処理をする基準などのポリシーを定めるのが良いでしょう。

 

耐用年数についてもPFRS上、資産の耐用年数は企業によって経済的に使用が見込まれると期待される見積期間として決定することを求められており、日本と同様に取得価額から残存価額を差し引いた額である償却可能価額を、耐用年数にわたって、定額法や定率法といった規則的な方法で償却します。

 

耐用年数に際しては、様々な要素を考慮する必要がありますが、親会社での同資産における耐用年数や過去の実績などを根拠として決定するのが良いでしょう。

 

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今週もどうぞよろしくお願い致します。

 

大橋 聖也

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