フィリピンにおける不当留保金への対応策

会計

前回は不当留保金課税について、解説致しました。

今回は不当留保金が発生したらどのような対応策があるのかについて、解説致します。

 

〜不当留保金への対応策

利益剰余金が払込資本金を上回ってしまった場合、主に下記4つの対応策が考えられます。

 

① 現金配当を行う

留保金から現金配当を行い、留保金を減らす方法です。全ての株主に対して、持株比率に応じて配当しなければならないので、注意が必要です。また、配当の限度額は利益剰余金から未実現利益を控除した額になります。

 

個人に配当する場合、配当金は個人所得税の対象になります。

 

日本の親会社に配当する場合、最終源泉税30%(租税条約により、10%又は15%の軽減税率の適用が可能)が課されます。

 

② 株式配当を行う

留保金を資本金に振り替える方法になります。

株式配当を行うためには、定時株主総会又は臨時株主総会で発行済株式の3分の2以上を有する株主の承認が必要になります。また、未払いの株式がある場合には、全額の払込が行われるまで株式配当を実行することができません。

 

③ 払込資本金の増資を行う

授権資本金内の増資であれば、印紙税が発生しますが、簡単な手続きで増資を行うことができます。

 

④ 投資計画の開示

実行確実な投資計画を取締役会で承認を取り、留保金を正当化する方法です。

詳細な計画でないと、SECやBIRへ立証することが難しく、不当留保金とみなされてしまうケースもございます。

 

利益剰余金の超過が見込まれる場合は上記のような対応策の検討をお勧めします。

 

東京コンサルティングファーム フィリピン・マニラ拠点
野島洋孝

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