いつもお世話になっております。
東京コンサルティングファームの早川でございます。
昨今、フィリピンに進出中の日系企業の間で話題の、税制改革第2弾について、前回に引き続きお話してまいります。今回は、関連するご質問をご紹介いたします。
<ご質問>
法案では主に、法人税の減税及び税務インセンティブの新制度について協議されています。
新しいインセンティブを受けられる企業は、どのような企業なのでしょうか。
<回答>
ご回答にあたり、2つの材料を上げさせていただきます。
1つは、戦略的投資優先計画(SIPP)です。こちらは、貿易産業省が想定する、新たな優遇税制の対象となる業種が記載されております。
2018年の下院法案時から、これに基づき優遇税制の対象が検討されるとされております。具体的には以下の業種が挙げられております。
- 電気・電子
- 自動車、自動車部品
- 航空宇宙関連部品・整備ビジネス
- 部品を供給する中小企業
- ITを活用した各種アウトソーシングビジネス、クリエイティブ産業
- 付加価値の高い農産物の生産・加工
- 建設・インフラ・運輸・物流
- 家具や繊維製品の製造・デザイン
- 造船、船舶修繕
- 鉄鋼、工具・金型
- 各種の研究開発
- 化学
- 環境・省エネルギー
- 医療・教育等の社会福祉サービス等
さて二つ目の材料として、今回のCREATE法案(Senate Bill No.1357)の296条(21ページ目)です。
こちらでは3つのカテゴリー(Tier)に分けて、インセンティブを与える産業として優先的に検討されている業種が記載されております。
一部簡易的に抜粋しますが、
・カテゴリー①
新興の製造業/サービス業、インフラ・交通・物流等の国の産業に不可欠な事業
・カテゴリー②
産業開発に不可欠な、国内で製造されていない、資材(Supplies)、パーツ、成分(Components)の製造
・カテゴリー③
明らかに重大な付加価値や高所得の職を生み出す、高度技術の製造やサービス業
などと記載されております。SIPPに比べ抽象的に記載されていることがお分かりいただけるかと存じます。
また、このカテゴリーと地域によって、新インセンティブを受けられる期間が変わってくるというのがCREATE法案です。
今後協議の中でより具体的になってくるかと存じますが、現状のご参考になれば幸いです。
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東京コンサルティングファーム・マニラ拠点
早川 桃代
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