Loose leaf(ルースリーフ)登録について

会計

皆さん、こんにちは。

フィリピン・マニラの近石です。

 

 

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。

 

 

質問)

弊社では、Loose Leaf(ルースリーフ)によって帳簿を付けようと思うのですが、このために必要な書類やプロセスを教えていただきたく存じます。また、フィリピンでの会計帳簿に関して守らなければいけない約束事等ありましたら、ご教示いただけないでしょうか。

 

回答)

 お問い合わせいただきありがとうございます。

 フィリピンでは原則として、手書きの会計帳簿を付けなければならず、これを付けていないと、BIRに発見されたときに罰金の対象になってしまいます。ところが、取引の多い企業様では、手書きによる帳簿作成は、経理業務に人為的なミスが生じてしまうなどの理由により、あまり現実的ではありません。そこで、手書きによる帳簿作成の代わりに会計ソフトから出力したものも含めて、エクセル形式の帳簿データを使用することができるようになりました。このエクセル形式での帳簿は、Loose Leafと呼ばれ、BIRに申請・登録することで使用できるようになります。

 

 Loose Leaf登録に必要なプロセスは、以下の4つのプロセスになります。

①  Loose Leaf登録をする会計帳簿の準備

②  BIRに提出する必要書類の作成

③  Tax Verification Delinquency Clearanceの取得

④  BIRへの書類提出、登録

 

以上の4つのステップからなります。

 

まず、①の準備いただく会計帳簿につきましては、以下の5種類のエクセルファイルが必要になります。

・Cash Receipts Book

・Cash Disbursement Book

・Sales Book

・Purchases Book

・General Journal and General Ledger

 

②のBIRへ提出する必要書類は以下のものとなります。

・Request Letter

・BIR Application form 1900

・BIR Certificate of Registration

・Article of Incorporation

・Business Permit

・Locational Map

 

等になっております。

 

Tax Verification Delinquency Clearanceの取得につきましては、税金の申告漏れがある場合は取得できず、未納分の税金の納付や確認作業が必要となります。

 

また、守らなければいけない約束事は、

・会計通貨はペソ

・記帳の際に用いる言語は英語

・帳簿保存期間は10年

 

となります。

 

会計帳簿につきましては、上記保存期間を守らなければ裁判所の規定に基づき罰金または懲役を受ける可能性がございますので、しっかりとフィリピンのルールを守らなければいけません。

 

 

今週は以上となります。

 

弊社では、フィリピン進出から進出後の会計、税務、人事および労務まで

すべて対応しております。

お気軽にお問い合わせください。

 

TOKYO CONSULTING FIRM PHILIPPINE BRANCH

Unit 14B Chatham House Condominium, Rufino corner Valero Street,

Salcedo Village, Makati City, Philippines

TEL: +632-869-5806,

 

東京コンサルティングファーム

フィリピン国 マニラ駐在員

近石 侑基

 

 

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