皆さん、こんにちは。
フィリピン・セブの近石です。
今週のブログでは、フィリピンにおける法人所得税の申告納付の方法について解説いたします。
フィリピンでは日本と同様、申告納税制度が採用されており、納税者自身が課税所得、所得税額を計算し、申告書の提出と税額の納付を行わなければいけません。
ただし、フィリピンと日本では、申告期限・納付期限が大きく異なり、日本の場合、申告納付期限は事業年度終了の日の翌日から2カ月以内となっておりますが、フィリピンの場合、四半期に一度申告納付をしなければなりません。
フィリピンにおける法人所得税の申告納付のスケジュールは下記の通りとなります。
更に、下記スケジュール通りに申告納付が出来ない場合は、ペナルティーが発生いたしますが、四半期申告では確定申告時に行う公認会計士の監査やレビューは必要ございません。
【四半期申告】
法人は、課税年度における四半期ごとに四半期申告書を作成し、提出しなければなりません。四半期報告書は課税年度の開始日から各四半期末までの課税所得を累積方式で計算し、累積課税所得に対する税額を計算します。
その算出した税額から、前四半期申告書に記載され、納付済みの税額と差額を各四半期末日から60日以内に納付しなければなりません。
なお、第4四半期には四半期報告書の提出は必要ございません。
【確定申告】
事業年度末より105日以内に税務署(BIR)に提出しなければいけません。その際に、四半期の予納額と確定年税額の差額を清算することになり、予納額よりも確定年税額の方が多い場合は、不足額を追加して納付することとなります。
なお、確定申告の際に、予納額の方が確定年税額よりも多い場合は、その差額を翌期の税額と相殺することが可能でございます。また、フィリピンの税務署(BIR)では、多く納付した額は還付対象であると主張しておりますが、VAT還付と同様に、基本的に還付を受けることは出来ないと考えておいた方が良いでしょう。
今週もどうぞよろしくお願い致します。
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フィリピン国 セブ駐在員
近石 侑基
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