フィリピン企業を買収する際の企業価値評価法

皆さん、こんにちは。

フィリピン・セブの近石です。

 

今週のブログでは、フィリピンの企業を買収しようとお考えの方に向けて、フィリピンの企業を適正に評価するにはどのような方法が考えられるのか、また、企業価値を評価するにあたり気を付けて頂きたい点に関してご報告させて頂きます。

 

企業を評価するのに必要な情報は様々あるかと思いますが、その中でも企業の価値を評価するにあたり重要な指標となるのが、財務諸表ではないでしょうか。その財務諸表のクオリティや透明性は、日本に比べると低いです。

 

その為、買収を考えているフィリピン企業から提出された財務諸表や、フィリピンの証券取引委員会(SEC)へ提出された財務諸表を参照しても、その内容が正しく報告されたものなのか、更にそれを元に企業価値を正確に判断できるのか調べる必要があります。

 

また、買収企業が毎月納税・申告を行っているからといって、正確な納税額を納めているのかどうかは、税務調査が入るまでは定かではありません。

 

フィリピンではなかなか税務調査が入らないこともあり、買収時点では税額が確定していない場合もあります。また、フィリピンでは税務調査を受けた場合、所轄の地域税務局のクリアランスの発行を受けます。しかし、実際には税務調査を受けても、税務調査官との不正な交渉により正式な手続きを踏まず、当該クリアランスの発行を受けていない企業があることも留意しておいた方が良いでしょう。

 

では、実際にフィリピンの企業価値を評価するにはどのようにしたら良いのかと言えば、日本国内でのM&Aにおける企業評価をフィリピン企業の買収際にも適用して頂ければよろしいかと思います。

 

その方法は、次の3つの方法が一般的です。

 

①  純資産法:対象会社の純資産を元に測定する方法

②  マルチプル法:対象会社と事業内容が類似する複数の上場企業の株価指標を元に測定する方法

③  DCF法(Discounted Cash Flow):対象会社が将来得るキャッシュ・フローを元に測定する方法

 

 以上、3つの方法を説明いたしましたが、その中でも②マルチプル法と③DCF法が一般的な測定方法と言えます。

 

 

 

 

今週もどうぞよろしくお願い致します。

 

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近石 侑基

 

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