会計士の選定

こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。

最近よく伺う問題に、「会計帳簿がきちんとつけられていない」というものがあります。一番ひどいもので、2007年からずっとつけられていなかった、というものを知り合いの会計士から伺いました。彼ら会計士や弁護士の中でも、「そういう人も確かにいる」ということは常識であるようで、初めて会計士、弁護士を選ぶ際は注意が必要です。

とはいえ、進出のときからお付き合いをするであろう弁護士さんと違い、会計事務所の選定は、実際に業務が始まり選定するというケース、もしくは、自社でやろうと考えていたものの、計画を変更したケースに大きく分かれると思います。いずれの場合も、短時間での意思決定が求められます。そのような中で信頼のおける会計士を探すことは至難の業です。単純にCPAであるなら、多くいますし、また、フィリピン人の多くはホスピタリティ、笑顔、外向性、という部分において日本の方以上だと思います。

実務上で、フィリピンの方に任せておいて、「大丈夫大丈夫」と聞いていたが、結果「全然できていなかった」という話を伺うこともあります。これは、彼らを責めているわけではなく、彼らの国民性であり、日本のように事細かなことを報告することは、「仕事のできない人」とみなされる周囲の目があるという影響とも考えられます。日本型のマネジメントがグローバルスタンダードではないことを物語る一つのエピソードです。(誤解なきよう)実際、自分の経験で話すのであれば、「難しい案件だけれども、何か手伝おうか」と事前に聞けば、周囲がいないときに、「実はこの情報がほしい、これをしてほしい」という要望を聞くことが多くあります。そして、たいてい納期水準の厳しい日系企業を理解しており、彼らもそれを遵守してきています。話をもとに戻しましょう。

実際CPAも、「できる」というものの、ふたを開けてみれば、「できていなかった」ということもあります。もちろん、「させていない」側の責任もあるのですが、我々依頼する側からすれば、「きっちりしてくれよ」というところが本音だと思います。ただ、フィリピンで、我々はビジネスをさせていただいているのであり、このような背景、状況も考えなければなりません。

不安、不明な点はお気軽にご相談いただければ幸いです。貴社の一助になることは、フィリピンの恩返しともなります。私としても嬉しく思います。

以上

関連記事

ページ上部へ戻る