こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの大橋 聖也です。
今回は、フィリピンにおける会計帳簿の取扱いについてお話しします。
フィリピンでは、手書き会計帳簿(Manual Books)をつけることが義務付けられています。
手書き帳簿は、設立時にBIR登録した際に発行され、3年ごとにBIRに提出して確認を受ける必要があり、帳簿が使い終わったら原本を保管し、書店またはBIRにて新しい帳簿を購入します。
手書き帳簿の記帳を怠った場合は、BIRより罰金の対象になる可能性があるので要注意です。
一方で、取引の多い会社など手書き帳簿での記帳が現時点に手間と感じる際は、ルーズリーフ登録をお勧めします。
ルーズリーフ登録することで、手書き帳簿に代わり、会計ソフトや表計算ソフト形式の帳簿データの使用へ切り替えることが可能になります。また、ルーズリーフの帳簿は、1年ごとにBIRへ提出する必要があります。
ルーズリーフ登録に必要なプロセスは、以下の通りです。
➀ルーズリーフ登録をする会計帳簿の準備
➁BIRに提出する必要書類の作成
③Tax Verification Delinquency Clearance(未納税がないことの証明書)の取得
④ルーズリーフ許可登録
通常は、手続きに約2ヵ月程を要します。
現在、ルーズリーフ登録をしていない会社は手書き帳簿がきちんと記帳されているか、
また、ルーズリーフ登録の検討をしてみてはいかがでしょうか。
最後に、昨年9月より弊社フィリピン本の第2版が、出版されました。
フィリピンへの進出実務を最新の情報にアップデートすると共に、弊社フィリピン拠点における6年間のコンサルティング実務の経験を盛り込んでまとめ直したものとなります。
中でも本著はフィリピンの基本的な投資環境から、設立法務、会計税務、人事労務、M&Aに至るまでフィリピンでのビジネス展開に必須な情報を網羅的に収録していますので、
是非、本屋又は弊社宛にお問合せ頂き、手に取っていただけますと幸いです。
今週もどうぞよろしくお願い致します。
大橋 聖也