貸借対照表(Balances Generales)の読み方~基礎編~

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの吉田 幸弥です。

前回は貸借対照表(Balances Generales)の構成について、解説してきました。

まだ、見てない方はリンクを貼り付けておきますので、
ぜひ以下のリンクからご確認ください。
『貸借対照表(Balances Generales)』の理解から始めよ!~貸借対照表(Balances Generales)の構成~

そして、今回のテーマは「『貸借対照表(Balances Generales)』の読み方~基礎編~」についてです!

 

【はじめに】

前回まで説明したように、貸借対照表は大きく分けて5つに分類出来ます。

  • 「流動資産(Activo Corriente)」
  • 「固定資産(Activo Fijo)」
  • 「流動負債(Pasivo Variable)」
  • 「固定負債(Pasivo Fijo)」
  • 「純資産(Patrimonio)」

の5つです。

この5つの大きさを比べていくことによって、会社の財産状況を見極めていくのです。

また、今回は“流動比率”を中心に見ていきたいと思います。
流動比率とは、流動資産(短期で資金回収出来る資産)で流動負債(短期で資金返済をしなければならない負債)をどの程度カバーできているかを知るための指標です。

流動比率=流動資産÷流動負債×100

一般的に、
200%以上だと「安心」、100%以上だと「適正」、100%以下だと「注意」
と言われております。

これをもとに貸借対照表のバランスを見ていきたいと思います。

 

【4つの資金バランスタイプ】

① バランスの取れた経営タイプ

これは、企業の成長性と財務健全性のバランスが取れた理想的な貸借対照表です。

短期で資金回収出来る流動資産で、負債全体をカバーできているのであれば、
現金はほとんど持っていなくても大きな問題にはなりません。

また、流動比率も200%に近いので、とても「安定」していると言えます。

② 目先は安定経営タイプ

負債全体をカバーできなくても「1年以内に支払期限が迫っている流動負債」さえカバーできていれば、目先は安定といえます。

しかし、もう一つ注目すべき点は「流動比率が100%を上回っているかどうか」です。
今回の場合は100%を上回っているので、「適正」といえるでしょう。

 

③ 自転車操業タイプ

流動比率が100%を下回っているということは、1年以内に支払わなければならない負債を、短期で回収出来る資産で払えない状態なので、何らかの方法で資金を調達しなければなりません。

しかし、会社の状態にもよりますが、銀行借入・親会社借入や固定資産の売却など、どの方法を取るのか慎重に考える必要があります。

 

・銀行借入・親会社借入の場合

長期の借入を起こして「流動負債を固定負債に付け替える」ことができれば、流動比率の悪化を食い止めることができますが、「銀行借入」は負債比率がより高くなってしまうため、財務健全性はさらに低下します。

また、メキシコにおけるインフレ調整や過小資本税制などによりキャッシュアウトが増える可能性があります。

※インフレ調整や過小資本税制については下記リンクをご参照ください。

 

・固定資産の売却の場合

固定資産は基本的に企業が利益を生み出す源泉となっています。
そのため、利益を生み出さない有休資産などは売却して現金化するべきですが、利益を生み出す源泉となっている固定資産を売却することは、将来の利益を目減りさせることになってしまいます。

まさに自転車操業状態なので、貸借対照表がこの状態の場合、手が打てる段階でいち早く改善する必要があります。

 

④ 債務超過タイプ

債務超過とは、純資産がマイナスの状態のことです。

上図を見るとわかりますが、資産で負債をカバーできていない状態で、すべての資産を売り払っても借金が残ります。
さらに、債務超過に陥っている場合、基本赤字が続いていることが多いので、借入利息を返済するためのお金すら生み出すことが難しい状態になっています。

利息と元金の返済には資産を売り払うしかないですが、資産を売り払うと「利益を生み出す源泉となるもの」が減るので、さらに利益を出しにくい状態になるといった負のスパイラルに陥ります。
そのため、債務超過は倒産が時間の問題の状態であると言われます。

債務超過を解消する方法は以下の3つです。

  • とにかく黒字を出せる体質を作る
  • 増資をして純資産を増やす
  • 親会社借入金を純資産に振り替える

といった方法があります。
利益を黒字にするか、純資産を積み上げて純資産がマイナスの状態を解消するしかありません。

 

【まとめ】

ここまで4つのタイプの貸借対照表を紹介してきましたが、みなさんの会社はどのタイプに分類されていますでしょうか?
もちろん、会社の業種によって、貸借対照表の割合は変わってきますが、大まかには、この4つのタイプで今の会社の財政状態がわかります。

また、数字だけでなく、図にすることにより、よりわかりやすく貸借対照表を読むことが出来ます。
私たちではこの貸借対照表の部分を数字ではなく、以下のような図にして、わかりやすくしたものを作成しております。

2期分の決算書があれば、簡単に作ることが出来ますので、もしご興味があれば、ご連絡いただければと思います。

今回は以上となります。また、次回もよろしくお願いします!
何かご不明点等ございましたら、お問合せフォームよりご連絡ください。


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株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
吉田 幸弥

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