給与税について

税務

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。

今週はメキシコの給与税について記載します。

 

 

質問)

現地従業員の雇用計画を作成するにあたって、社会保険料その他を含めた会社の総負担額の算出をしています。メキシコには、社会保険料以外にも給与税(Payroll tax:ペイロールタックス)という税金の負担があると聞きました。給与税とはどのような税金なのでしょうか。

 

 

回答)

給与税(ISN:Impuesto sobre Nómina)とは、従業員に対する給与総額に課される地方税です。そのため、州(地方)によって納付期限と税率が異なります。しかし、ほとんどの州が、納付期限を翌月中旬、税率を2〜3%と設定しているため、地域差はないと考えられます。

一方で、州によっては企業誘致のため、事業開始後一定期間の給与税を減免するインセンティブを与えているところもありますので、進出場所を検討する際、参考にしても良いかも知れません。

 

時々、個人所得税と給与税を一緒と考える方がいますが、2つは別物です。税金の種類で言えば、個人所得税は連邦税(国税)であり、給与税は地方税です。加えて、個人所得税は給与を受取った本人に課せられる税金ですが、給与税は雇用主(企業)が100%負担する税金です。つまり、企業からすれば、給与税は法定福利費のようなものであり、従業員雇用にあたって必要となるコストと考えることができます。

 

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