タックスヘイブンとは

税務

タックス・ヘイブン

近年のアジア圏の経済成長には目を見張るものがあり、日系企業の進出件数も年々増加しています。特定の国だけではなく、アジア圏の複数国に拠点展開している企業などは、各国の海外子会社を統括するため、シンガポールや香港に地域統括会社(RHQ:Regional HeadQuarters)を設置して活動するようなケースが多く見られます。シンガポールや香港は、タックス・ヘイブン(軽課税国)と呼ばれ、所得に対する税負担が他の近隣諸国に比べて低く、これらの国に利益を集約させることにより、グループ全体の実効税率が低くなります。
インドへの投資においても、日本からの直接投資ではなく、地域統括会社を通じて孫会社化して管理を行うケースが近年多く見られます。
シンガポールや香港に統括拠点を設置することにより、各子会社から集約した利益を、最大限税制のメリットを活かして留保することが可能となります。
しかし、この地域統括会社が、日本側の「実体のないペーパーカンパニー」として税務当局により認定された場合には、その地域統括会社に留保されている利益は、日本側の所得と合算して、日本の法人税が課税されることになります。これを、「外国子会社合算税制(タックス・ヘイブン対策税制)」と呼びます。

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