皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループインド拠点の亀 圭良です!

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さて、今回は【インド会社法】過年度MCA Filing(年次申告)を見直すべき理由:CCFS 2026(ペナルティ減免)の実務対応についてお話していこうと思います。

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  • 適用期間:2026年4月15日〜7月15日(期間限定の救済措置)
  • 恩恵:過年度の遅延書類提出にかかる追加手数料が10%に大幅減免される
  • 選択肢:単なる書類提出だけでなく、休眠化(半額)や会社抹消(25%料金)の安価な手続きも可能
  • 日系企業への影響:期限が目前に迫っているため、過去の申告漏れや活動停止中の子会社の整理を今すぐ行うべき

インドの会社は毎年、会社法に基づく年次申告書(Annual Return)や財務諸表提出を行う義務があります。2018年7月以降、これらの提出が遅れると 1日あたり100ルピーの追加手数料が際限なく課される と定められています。こうしたペナルティが重くのしかかり、書類提出が滞っている企業も少なくありません。

そこでインド企業省は2026年2月24日、「Companies Compliance Facilitation Scheme, 2026 (CCFS 2026)」を発表し、未提出書類を是正するための一時的な救済制度を設けました。同制度の適用期間は 2026年4月15日から7月15日まで で、一定の条件を満たす会社は遅延提出を軽減された手数料で済ませることができます。今、過年度の申告漏れを点検しておくことは、日本企業にとってリスク管理の観点からも重要です。

CCFS-2026は、会社法2013年403条・460条に基づき、過去の年次申告や財務諸表の提出漏れを一度に是正できる制度です。対象はほとんどの会社ですが、既に登記官から最終的なストライクオフ通知を受けた会社や、制度開始前に休眠化や閉鎖申請をしている会社などは対象外です。

主な対象書類は次のとおりです:Annual Returnの MGT-7/MGT-7A、財務諸表関連の AOC-4 シリーズ(AOC-4 CFS、AOC-4 NBFC、XBRL版など)、監査人任命届の ADT-1、外国会社関連の FC-3/FC-4 など。1956年法に基づく旧フォーム(20B、21A、23ACシリーズ、66、23B)も対象になります。これは、何年も前の書類が滞っている会社でも対象になることを意味します。

  • 過年度書類の提出…未提出の年次申告・財務諸表を通常手数料に加えて 10%の追加手数料 で提出できます。
  • 休眠会社への移行…事業が停止している会社は、会社法455条の規定に基づくeフォーム MSC-1 を提出し、通常手数料の 半額 で休眠会社(Dormant Company)に移行できます。休眠会社は最低限のコンプライアンスで存続させることが可能です。
  • 会社の抹消(Strike-off)…事業継続の予定がない会社は、eフォーム STK-2 により登記抹消を申請できます。この場合の提出料は通常の 25% となります。

この制度を利用することで、長年手つかずだった申告漏れを整理し、余分な罰金や手間を大幅に削減できます。一方で、遅延提出に伴うペナルティが免除されるのは、登記官からの通知前または通知後30日以内に提出した場合に限られます。通知後30日を超えた場合や既に裁定が出ている場合、ペナルティは免除されません。

  1. 現地任せで確認できていない…インド子会社の年次申告は現地のCompany Secretaryに任せきりというケースが多いですが、提出済みと思っていた年度に漏れが発覚することがあります。特にMGT-7やAOC-4を複数年分まとめて提出していないと、罰金と追加手数料が膨らみます。
  2. 休眠・撤退会社の放置…既にビジネスを停止している子会社やJVがそのまま登録され続けるケースもあります。事業再開の予定がなければ休眠化やStrike-offを選択した方が、将来の監査やコンプライアンス費用を抑えられます。CCFS-2026でMSC-1やSTK-2を活用することで、通常よりも安価に手続きができます。
  3. 複数年度の遅延がある…2018年以前に遡る旧フォーム提出漏れ(20B、23ACなど)がある場合は、CCFS-2026でまとめて是正する良い機会です。過年度の財務諸表や監査報告書がない場合は、まず会計監査や帳簿の整備から取り組む必要があります。
  • MCA 21ポータルで会社ステータスを確認:アクティブか休眠か、Strike-off通知が来ていないかをチェックします。
  • 過年度のMGT-7/AOC-4提出状況を棚卸:書類控えやレシート番号を確認し、提出漏れを洗い出します。遅延している年度ごとに監査人任命のADT-1も確認します。
  • Director KYCとデジタル署名(DSC)の有効期限を確認:CCFS-2026による提出には現行のDSCが必要です。
  • コンプライアンスカレンダーの作成:年次申告や財務諸表の提出期限を日本本社・現地拠点で共有し、担当者不在でも漏れが生じないようにします。
  • 休眠会社の定期見直し:グループ全体の子会社リストを定期的に更新し、活動実態のない会社は休眠化か抹消を検討します。
  • 連絡フローの明確化:Company Secretary、監査人、日本本社の管理部門の間で連絡経路と責任範囲を明確にし、法令や制度変更の情報を迅速に共有します。

CCFS-2026は、インド子会社の年次申告漏れを是正するための期限付きの救済制度です。通常は100ルピー/日の追加手数料が延々とかかるところを、10%の追加手数料で済ませることができ、休眠化や会社抹消も特別料金で申請できます。ただし制度が適用される期間は2026年4月15日から7月15日までのわずか3か月であり、対象外となる会社や遅延提出後のペナルティ免除条件には注意が必要です。

今回の記事で紹介したチェックリストを参考に、自社のMCA Filing状況を棚卸しし、必要に応じて休眠化やStrike-offも含めた整理を検討してください。過去の申告漏れを放置すると将来的な撤退時や監査時に大きな負担となります。この期限付き制度を活用し、会社法コンプライアンスの運用を根本から見直す絶好の機会と捉えましょう。

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亀 圭良